【京都で食べたい冷たいグルメ】明治創業「更科本店」でいただく名物きしめん
京都生まれ、京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!そんなアマジュンこと天野準子の絶品満腹口福アドレス。暑い日に恋しくなる冷たい麺から、「更科本店」のきしめんを紹介 【写真】京都で食べたい冷たいグルメ
新京極「更科本店」
全国的に猛暑が続いているが、京都の夏は暑さプラス湿気のダブルパンチ!そこで今月は、暑さで食欲がわかない時にぴったりなさっぱりとした冷たい麺をピックアップ。 明治時代、東京奠都の影響で人口が減った京都の街に活気をとりも出すために誕生した新京極商店街。当時は、浄瑠璃の芝居小屋や寄席、甘味処などが軒を連ねていたそう。「更科本店」は、商店街が誕生した2年後、明治7年に創業。新京極商店街は、昭和の頃は、修学旅行生のお土産を買う通りとして親しまれ、現在は外国人ツーリストで賑わい、店舗の入れ替わりも激しいが、ここだけは変わらない老舗だ。
更科という屋号はそば屋に多いが、こちらの名物はきしめん。初代が名古屋出身だったことから、創業当初から、そばとうどんに加え、きしめんを出していたという。 「京都の人にはきしめんなんて馴染みがないから全然売れなくて。それでも代々続けていて。父の代からはきしめんをもっと打ち出すようにしたんです」と、6代目鬼頭亮二さん。
お品書きは、「きつねきしめん」や「にしんきしめん」、「鳥なんばきしめん」など、種類豊富なきしめんを打ち出し、うどんやそばにも変更できると書き添えた、きしめん推しに。今では日本人客の9割がきしめんを注文するという。 通常のきしめんは1~2㎜の厚みがあるが、こちらのきしめんは、京風の出汁に合うよう1㎜以下に。薄いとちぎれやすくなるため、高加水の生地で低加水の生地をを挟んで伸ばすことで、口当たりはなめらかながらコシはしっかり。スルスルといただくことができる。
基本の「きしめん」は油揚げからジュワッと甘い出汁があふれ出し、たっぷりの花かつおをきしめんに絡ませながらいただくとかつおの風味が口いっぱいに広がる。