名城大の谷本七星 主将として“重圧”を背負った苦悩と奮闘の日々 「感謝」を胸に全日本8連覇を目指す
全日本大学女子駅伝が27日、午後0時10分に号砲。前人未到の8連覇を目指す名城大学、キャプテン谷本七星選手は、その重圧を背負ってきました。 【動画】名城大学・谷本七星キャプテンの苦悩&奮闘 仲間と未来を信じて8連覇へ 世界選手権マラソン代表の加世田梨花選手(ダイハツ)やパリ五輪5000メートル代表の山本有真選手(積水化学)らを輩出した駅伝名強豪校。学生最高の舞台、全日本大学女子駅伝では、7連覇中です。 谷本選手は、この大会1年生のときに4区を走り、いきなり区間新記録でデビュー。昨年はアンカー6区を託され、2位と15秒差でタスキを受け取りましたが、連覇を守り切りました。現在3年連続区間賞を獲得し、4年連続区間賞となれば史上4人目の快挙となります。
■谷本キャプテンの“素顔” チャームポイントの眼鏡の秘密
その横顔はずばり文武両道。成績はずっと“オール5”で本が大好きで「読書をすることは先人たちの経験(を得ること)。自分だけが経験しているんじゃないんだと思えるので、楽になるから読んでいる」と話します。一方で「Dr.スランプ」アラレちゃんのコスプレをするなど、チームの盛り上げ役。 またチャームポイントの眼鏡にはある秘密があります。 「緑膿菌が目の中で繁殖して...お医者さんにもからも失明するかもしれないと言われていて」 陸上のため進んだ名城大学で入学早々に起こった大きな試練。失明は逃れ、そこからメガネをつけて競技へ。全国のメガネランナーを勇気づけたいとも思い、それもまた原動力だといいます。
■主将として感じる連覇への“重圧”
今年、全日本8連覇を目指す駅伝女王は新しいチームへ。22人の部員をまとめるキャプテンに4年生の谷本選手が指名されました。 しかし、待っていたのは試練の連続。相次いでいた主力のケガに加え、連覇への重圧やライバルの追い上げを感じ、自身の調子も上がらず。 日記には“自分のことより何倍もチームのことについて考える。不信になりそう”と。「今までだったら日記に私の視点で私のことを書いていましたが、今は自分2割、チーム8割になっちゃって自分に集中できず、結果が出てこないなって思います」と思いを明かしました。 ある日のミーティングでは、米田勝朗監督から「駅伝はチームでやる競技なので、走る走らない関係なくチームの一員である以上は責任を持って自分がベストの状態を秋に向けて作れるかどうか。できなければいよいよ7連覇でストップする」と、その言葉をうなずきながら聞くキャプテンの姿がありました。