「うちの子は片づけができない」と悩む親が知っておきたい、大事なものをなくさない“2つの箱”とは?
子どもの忘れ物ゼロを継続していくには、「ごほうび」も大切だと臨床心理士、公認心理師である中島美鈴さんは言います。また、「部屋の片づけ」が苦手で散らかっていても、大事なものをなくさない「しくみ」があるのだとか。中島さんの著書、『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください』(主婦の友社)から紹介します。 【マンガ】「行ってきまーす」…って体操着忘れてるー!忘れ物をなくす仕組みづくりはこちら(全17枚)マンガ/あらいぴろよ ■継続させるためにはスモールステップとごほうび作戦 忘れ物対策は、何よりも継続していくことが大切です。「忘れず学校に持っていく」ができるようになったら「学校から忘れず家に持って帰る」に挑戦して、二つができるようになったら「家で分類する」に進むなど、ゆっくりと段階を追って進めましょう。その子がやりたいところから始めてもいいですね。もちろん、やる気のある子なら一気に進めるのもおすすめです。 「しくみ」の改善は、最初の一歩が肝心です。ハードルを極力下げて「これくらいならできそう」「すぐに結果が出そう」と思えればやる気が出てきます。つまずいたと感じたら作戦変更。「失敗だったね、作戦を変えよう」と話し合いましょう。 継続のためには、ごほうびも必要です。「物で釣るの?」と思うかもしれませんが、小さな達成感がやる気の原動力になるのは大人も子どもも同じです。たとえば、忘れ物をしなかったらカレンダーなどにシールをはります。シールをはれただけでもたっぷりほめてあげてください。日々の小さな達成感が「明日もがんばろう」の原動力になるのです。 そしてもう少し大きなごほうびとして、「1週間忘れ物をしなかったら、土曜日にアイスクリームを食べに行こう」などの約束をします。ふだんよく食べているものでも「ごほうび」と言われるだけでうれしくなるものです。わが家では私と夫もそのおこぼれにあずかるので、息子は「おかげでママもアイスが食べられたよ、ありがとう!」と感謝されて鼻高々です。 ■散らかった部屋でもいい!大事なものをなくさない「しくみ」 「物の管理」についてよく相談されるのが「うちの子は、片づけができない」というお悩みです。リビングや廊下にランドセルや体操着や靴下が散乱。学習机には、教科書、ノート、プリント、カードゲーム、オセロの石などが散乱。ベッドにはマンガやゲーム、靴下、鼻をかんだティッシュが散乱。あっちも散乱、こっちも散乱。その中に大切なものや情報が埋もれている可能性大です。