「救急車1台」にはどれだけの費用がかかっている? 車内に搭載された医療設備や1回の搬送費用もあわせて解説
人命救助にかかわる救急車は、購入費用や救急搬送費用は、どのくらいの費用が必要かご存じでしょうか。 救急車は一般の車と比較すると、装備や費用は大きく異なります。また、ほとんどの自治体では救急車の利用は2024年11月中旬時点で無料ですが、見えない費用は税金で賄われています。 そこで、私たちの税金で購入している救急車1台の購入費用や人命救助のために搭載される車内の設備、救急搬送における費用も紹介します。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
救急車1台当たりの費用は驚くほど高い
人の命を助ける救急車の大部分は「高規格救急車」と呼ばれ、さまざまな処置をする設備が整っています。 救急車1台当たりの費用は、自治体によって異なるものの、例えば、熊本市で使用されている救急車は約2900万円です。一方で、使用目的に応じた救急車も存在しています。 表1
乗りものニュース、OSAKAかなん議会ニュースを基に筆者作成 しかし、表1のような救急車はまだ、台数としては少ないのが実情です。 救護所としても使用できる特殊救急車II型(スーパーアンビュランス)は、2023年7月時点で、東京消防庁で1台、高度救急救護車は京都市消防局が保有しています。 令和5年4月時点での救急車の台数は、全国で6591台でした。このうち6479台が高規格救急車です。そのため、救急車の一般的な価格は、熊本市の約2900万円程度と考えられます。
救急車に搭載された医療設備とは?
救急車は、救急搬送するだけでなく、車内でできるだけの処置を続けながら患者を病院へ運ぶ使命があります。そのため、人命救助に必要となる以下のような特別な医療設備が搭載されているのです。 ● 救急車の車内の装備 ● 救急車に搭載する資器材 ● 患者を移動させる資器材 ● 呼吸管理における資器材 ● 喀痰吸引器材 ● AED など 救急隊は、搬送する病院へ症状を適切に伝え、受け入れ可否を待たなければなりません。そのため、痰などを吸引する資器材、血中の酸素濃度や血圧を測る機器などにより、応急処置をしたり症状を的確に判断したりするのです。 このようなことからも、救急車は車体だけでなく、車内に搭載する資器材にも高額な費用が必要であることが予想できます。