なぜ初マラソンの西山雄介が強風の別府大分を2時間7分47秒の大会新で勝てたのか…駒大時代は箱根駅伝で凡走も5年計画で開花
「入社時からマラソンを見据えてジョグを少し長めにやるなど走り込んできました。昨年からは、さらに長い距離を走るようになったんですけど、1~4年目で下準備ができていたからこそ、すんなりとマラソン練習に移行できたのかなと思います。マラソンは継続した練習が一番大切です。ケガなくトレーニングを積んでこられたのが良かったと 思っています」 初マラソンは35km以降が最もきつかったというが、そのなかでもペースを上げて、ライバルを引き離した。終盤の走りは、これまでコツコツと走り込んできた成果といえるだろう。 「初マラソンは楽しかったというのが一番の感想です。でも35km以降は本当にきつくて、マラソンの怖さも知りました。2回目、3回目もしっかり走れるように、練習の質をもう一段階上げないといけません。優勝できてうれしいですけど、これからは世界を見据えて取り組んでいきたいというのが率直な気持ちです」 世界大会でメダルを獲得した谷口浩美、森下広一が初マラソン初優勝を飾るなど、「新人の登竜門」と呼ばれた別府大分毎日マラソン。記念すべき第70回大会に現れた“新星”の今後を期待せずにはいられない。 (文責・酒井政人/スポーツライター)