史上最高スペックのワゴン、アウディRS6アバントGT上陸 世界限定660台で、日本は10台のみ
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アウディのEセグメント・モデルの「A6」をベースにしたスポーツ・モデルである「RS 6」は、現行型で4代目。最初の2世代はセダンもラインアップされていたが、3代目からはステーション・ワゴンのアバントのみとなっている。圧倒的な速さと積載性を備える快速ワゴンは、いまでは貴重な存在になりつつある。 【写真20枚】アウディのEセグメント・モデル、A6をベースにしたスポーツ・モデルである「RS 6アバント」に設定された世界限定660台、日本市場にはたったの10台しか販売されないスペシャル・モデル「RS 6アバントGT」の詳細画像をチェック ◆2024年2月にドイツで発表 2024年10月3日に日本市場への導入が発表された「RS 6アバントGT」は、2024年2月にドイツで発表されたRS 6 アバントの最上級モデルとなる。世界限定660台で、日本市場への割り当てはわずか10台のみだ。 ◆RS 6 GTOコンセプトの進化版 RS 6アバントGTは、2020年にクワトロ誕生40周年を記念し、ネッカーズルム工場の研修生グループによるプロジェクト「RS 6 GTOコンセプト」にまで遡る。 12人の研修生がアウディ・デザインのサポートを受けて、半年間プロジェクトに取り組み、1989年に登場した伝説的な「90クワトロIMSA GTO」というレースカーからインスピレーションを得た「RS 6 GTOコンセプト」というデザイン・スタディを制作。今回のRS 6アバントGTは、このRS 6 GTOコンセプトを進化させたモデルだ。 ◆シャープさを醸し出すエクステリア エクステリアは、ハイグロスブラックのシングルフレーム・グリルとエア・インテークがワイド&ローを強調。フロント・エプロンの垂直ブレードやバンパーに統合された力強いフロント・スプリッターなどがシャープさを醸し出している。 また、RS 6アバント史上、初めてルーフレールを廃止され、よりフラットでスポーティなシルエットを描いているのも特徴だ。軽量化にも寄与するカーボン製のボンネット、バンパー、フェンダー、リア・ディフューザー、印象的なパススルー 、モータースポーツからヒントを得たというダブルウイング・タイプのルーフエッジ・スポイラーも目を惹く。「GT」ロゴが付くアウディ・スポーツによるブラックメタリック・ポリッシュトの6アーム・デザイン10.5J x 22インチホイールも見どころだ。 ◆カーボン・パーツで40kgの軽量化 なお、カーボン製パネルの多用により、ベースモデルの「RS 6アバント・パフォーマンスから40kgの軽量化を実現。専用ホイールに装着される285/30R22のハイパフォーマンスタイヤのコンチネンタル・スポーツ・コンタクト7は、乾いた路面と濡れた路面の両方で優れたグリップを実現するのと同時に、高速コーナリング時のアンダーステアを抑制し、ハンドリングと制動力の向上にも寄与するという。 インテリアには、身体をしっかりとホールドする機能性と高い質感を備えるダイナミカとレザーによるコンビの「RS 6 GT」ロゴ付きRSバケットシートをはじめ、RS 6 GTデザインパッケージ、ディープブラック・ダイナミカの加飾パネル、フラットボトム・ステアリングホイールなどを特別装備。センターコンソールには、限定モデルの証としてシリアルナンバーが刻印される。さらに、専用のドア・エントリーライト、フロアマット、レッドのシートベルトも備わる。 ◆30psアップの630ps 搭載されるパワーユニットは、4.0リッターV型8気筒ツインターボで、最高出力630ps(463kW)、最大トルク850Nmを発生。0-100km/h加速を3.3秒でクリアする。 さらに、48Vマイルド・ハイブリッドやエンジンの低負荷域で8つのシリンダーのうち4つのシリンダーを休止させるシリンダー・オンデマンドを8段ATと組み合わせることで、高い動力性能と高効率を両立した。最高速度はリミッターにより305 km/hで制限される。 ◆電子制御デフで高次元の走りを実現 駆動方式はもちろん4輪駆動のクワトロで、セルフロッキング・センターディファレンシャルは、エンジンの駆動力を通常時前後40:60でリア・アクスル寄りに分配される。 路面状況などシーンに応じて前輪に最大70%を、あるいは後輪に最大85%配分することでドライビングダイナミクスを高め、卓越したトラクションと優れた加速を実現。専用チューニングのリア・スポーツ・ディファレンシャルは、理想的なトルク配分を計算し、後輪にアグレッシブかつ可変的に分配することで、ハンドリング限界でアンダーステアを軽減させるという。 ◆ドライビングの楽しさを高めたシャシー また、ライトウェイトのアジャスタブル・コイル・オーバー・サスペンションを初めて採用。ベース車よりも車高を10mm低くしながら、優れた運動性能と快適性を融合。より高いスプリングレートと3段階に調整可能なダンパー、より硬いスタビライザー(フロントで30%、リヤで80%硬め)により、ロールが減少し、ドライビングの楽しさを高めているという。なお、ブレーキはレッド・キャリパーのセラミック・ブレーキ・システムを採用している 価格は、2820万円。販売はオンライン販売のみとなっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部
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