ロッテ・コペッキーが2連覇でアルカンシエル防衛! 雨とライバルの攻撃に苦しむも冷静に立ち回って小集団スプリントを制する【Cycle*2024 UCI世界選手権大会 女子エリートロードレース:レビュー】
地元ライダーのカロリーネ・バウアーのファーストアタックに、サラ・マルティン(スペイン)とニナ・ベルトン(ルクセンブルク)が同調し、そのまま逃げの態勢へ。集団内では各所で落車が発生し、さらには大小の上りをこなすたびに後退する選手が続出。グライフェン湖周回を終える時点で、出走198人中半数近くがメイン集団から遅れをとっていた。 逃げる3人も消耗度合いが色濃くなり、チューリッヒの周回コースへ移った段階で崩壊。集団ではコペッキーが早くも前方をうかがう姿勢を見せ、優勝候補筆頭の呼び声高いデミ・フォレリング(オランダ)やツール・ド・フランス ファム覇者のカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)らがチェック。フィニッシュまで100kmを残したところでは、数人が集団から飛び出して、2人に減っていた逃げメンバーに合流。ここでオランダはタリタ・デヨンフを送り込むと、すぐにベルギーも反応してジュリー・ファンデフェルデが続く。ただ、集団も容認はせず、先行した選手たちをすべてキャッチ。レースはふりだしに戻った。
この直後、リーアンヌ・マルクス(オランダ)とニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド)がアタック。数人が断続的に合流を図って、やがて11人が先頭パックを形成。マルクスとミーシャ・ブレーデウォルツを前に送り出したオランダだったが、状勢を整えるべくメイン集団の牽引も担う。一番の選手層を誇る同国が主導権を握ったことで、エリーザ・バルサモ(イタリア)やポーリーヌ・フェラン=プレヴォ(フランス)といった元世界女王が脱落する。前を行く選手たちにメイン集団が合流する頃には、人数は50人ほどまで減っており、そのまま残り2周回を迎えた。
オランダがコントロールを続ける流れから、上りを利用していよいよフォレリングが本格的にペースアップ。タイミングを前後してニエウィアドマやマリアンヌ・フォス(オランダ)らが後ろへ下がっており、それを受けてエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)やジュリエット・ラブース(フランス)らもフォレリングの仕掛けに加勢する。コペッキーも続き、ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア)もスピードを上げた。
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