「なめらか」のポーズで人生を生きやすくする。【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
人生のつまずきは味わいとも言えますが、いやいや、やっぱり生きやすく整えることが必要になる日も。だって、人生長いのだもの。
〈なめらか〉“道を整える時間は、これからの人生を生きやすくするためにあります。”
なめらかなラインをカラダで作ってみましょう。ステキな曲線を描くためには、収縮する筋肉、伸ばす筋肉を同時に使うので、意外と大変です。 今回、なぜ「なめらか」を目指そうとするのか。それは、どんな世界においても、ギザギザしていたりデコボコしていたり、なめらかではないのが現実だから。なめらかに整えるために要する工夫や努力、時間が必ずあると思い出してほしいからなのです。 婦人科医である私の仕事も、ギザギザやデコボコをなめらかにしているといえるかもしれません。女性のカラダは、1日、1カ月、1年、一生と、心身のアップダウンがあります。私は、日々、その部分をできる限りなめらかに整えようとしています。 たとえば、更年期障害の治療は、エストロゲンが減少することで起きるさまざまな症状を、女性ホルモン補充療法(HRT)などで整えます。ダウンしたところをアップさせているわけですが、逆に、突出している部分を平らかに整えることもあります。過多月経や月経困難症を低用量ピルなどで治療することがそれに当たりますね。 このように、なめらかに整えることは、人を生きやすくしてくれます。転ばないために、ひっかかりを平らかにするための時間は、次へ進むための必要なステップでもあります。
サイドプランクアップ
横向きになり、右手を床につけて腰を浮かし、両脚は伸ばした状態でカラダを支えます。できれば左脚を前に重ねましょう。左腕を伸ばし、深い呼吸で8秒キープ。反対側も行います。体幹と腰回りが鍛えられます。1日1回。
高尾美穂 さん たかお・みほ 産婦人科医 イーク表参道副院長。婦人科スポーツドクター、産業医として、働く女性をサポート。『オトナ女子をラクにする心とからだの本』『人生たいていのことはどうにかなる』など著書多数。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
『クロワッサン』1118号より
クロワッサン オンライン