関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文2)決断力、勇気が経営者に欠けていた
考えながら、悩みながら5カ月やってきた
その関係で言いますともう1つ、これは委員会全体としてもそうでしょうけれども私自身ずっと、考えながら、悩みながら5カ月をやってきましたのは、今申し上げたとおり、完璧な証拠が全部そろっている中での作業ではありませんので。また、捜査機関ではありませんから強制力もない。そういうところで皆さまのご協力をいただきながら証拠、資料を集めていく。そういう中で事実の解明をするについて裁判所の裁判、判決のような、厳格な証明を求めると何も事実の認定、もしくは事実の推定ができなくなってしまいますし。 かといって皆さんの気持ちを損ねないように、証拠をないがしろにして、資料をないがしろにして、事実を私どものほうで推測を勝手にする。これはまた私どもの職務として絶対できないことです。そういう意味での限られた証拠、資料、それの質なり量なりその重なりなり、そういったものとの関係で私どもとしてどこまで事実を認定できるのか。どこまで推定をし、それを前提に先の結論というのを考えていけるのか。これは当然、各事実ごとの問題ですので、その時、その時、かなり悩んだ。 そのときはあんまり考えませんでしたけど今から振り返りますと、かなり苦しい選択なり、判断をせざるを得なかったのではないかなと。そういう意味ではそういう、私どもなりの苦労の集大成としての今回のこの報告書ですので、私も今までいろいろ第三者委員会をやってきました。その報告書について褒められたことは一度もない。批判はいくらでもできるでしょうし、それに甘んじるしかないんですけど、今申し上げたような私どもなりの苦心の中で、先ほど委員長からもお話がありましたけども、与えられた条件、環境の中で、私どもなりにできるだけの報告、調査、【行使 00:45:21】、報告をし、その結果を皆さまにお伝えできることができたのではないかと、私自身はそういうように総括をしております。 いずれにしても大変こういう大きい問題、関西電力自体がこれを1つの機会として、意識も含めて、根本的に組織風土を変えていただかないといけないわけです。また、変えていただく必要があるわけで、これからの関西電力の新しいガバナンスがどうつくられていくのか、私なりに期待をしたいと思っております。ちょっと長くなってごめんなさい。以上です。