転倒も立て直し「成長した証」 フィギュアNHK杯2連覇の鍵山優真、300点の大台達成
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯最終日は9日、東京・国立代々木競技場で行われ、男子は今季GP初戦の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)がショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位の合計300・09点で大会2連覇を果たした。 ◇ 会心の演技とはいかなかった。鍵山はフリーでジャンプのミスが出たが、大崩れせずに滑り切り、194・39点を記録。SPとの合計点で目標としていた300点の〝大台〟に達し「思っていた300点の出し方ではなかった。うれしい気持ちはあるが、ミスしてしまったことが悔しい」と反省した。 冒頭の4回転フリップで転倒すると「最後まで全力でやり切るしかない」と気持ちを切り替えた。続く4回転サルコー、4回転-3回転の連続トーループも成功。後半の4回転トーループの着氷は耐える形になったものの、その後大きなミスはなく「立て直しの部分で気持ちが強く入った。成長した証」と胸を張った。 今季は9月中旬の国際大会、10月中旬の国内大会と、いずれも納得のいく演技ができなかった。「結果が残せないのは練習が足りないから」。プログラムの中でジャンプを跳べるよう練習を重ねてきた。 次戦は次週のGP第5戦フィンランド大会。連戦となるが「休めるところは休んで、ご飯も食べて、しっかりとした生活をすればリカバリーできる」。連勝、そしてGPファイナル進出を懸け、万全のコンディションを整える。(久保まりな)