2025年最高のスタートを切るために! 読んでおきたいビジネス書5選【まとめ】
毎回、ゲーテ読者に薦めたいとっておきの1冊を放送作家の桝本壮志氏が紹介する連載記事をまとめてお届け! ※2024年6月~2024年12月掲載記事を再編。 【写真】読んでおきたいビジネス書5選
1.2040年に働き手が1100万人不足する…日本の危機を予測した衝撃の報告書
街にゴミが溢れ、道路は補修されずに放置。救急車は呼んでも来ず、警察官や消防士はなり手がいない……。本書はそんな未来の日本を予測した衝撃の報告書である。 冒頭から第4章までは、読むのが苦しかった。このままのペースで行くと、今から16年後、つまり2040年には労働需要に対して1100万人もの働き手不足が起きると予測されており、その未来があまりに悲惨だからだ。 人手不足は医療、介護、インフラ整備にもおよび、国民は生活維持ができなくなる。企業は生活者の不満に応えるサービス分野に労働力をまわさざるを得なくなり、先端分野への人材供給ができずイノベーションは停滞する。にわかには信じられなかったが、その疑念は本書が示す詳細なデータによって打ち消され、私は恐怖すら覚えてしまった。 『「働き手不足1100万人」の衝撃』 古屋星斗+リクルートワークス研究所 著 プレジデント社 ¥1,760
2.働き者より“怠け者”であれ!「努力=人の価値」の嘘を暴く1冊
他人からの期待に全力で応えようと、キャパシティを超えても仕事を引き受け、休みを取ることにさえ罪悪感を覚えてしまう……。本書はそんな生まじめな人たちに「無理に働かなくていい。むしろ“怠惰”であるほうがいい」という新たな視点を与えてくれる1冊だ。 著者は、社会心理学者でありオーバーワークで心身を壊した過去を持つ元仕事至上主義者。自身の経験を起点に、いかにして「怠惰=悪、努力=善」という価値観が世界に根づいたのか、なぜ人は「自分を限界まで追いこむこと」を美徳とし「休むこと・断ること」に恐怖するのかを、綿密な調査と心理学データをもとに暴いていく。 『「怠惰」なんて存在しない』 デヴォン・プライス 著、佐々木寛子 訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン ¥2,530