60歳代~70歳代「貯蓄3000万円以上・貯蓄ゼロ」それぞれ何割?シニアの貯蓄事情
日本銀行調査統計局が2024年9月19日に公表した「資金循環統計」によると、2024年6月末時点の家計の金融資産は2212兆円でした。 ◆【円グラフ】貯蓄が3000万円以上ある世帯、貯蓄ゼロの世帯はどっちが多い?60歳代~70歳代のお金事情 2023年同期比で4.6%アップとなり、過去最高を更新しています。 では、60歳代や70歳代はいくら貯蓄しているのでしょうか。 今回は、60歳代から70歳代で貯蓄が3000万円以上ある人の割合と、貯蓄のない人の割合を解説します。 記事の後半では、シニア世代が将来の生活にどのような心理を抱いているのかについて解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
3000万円以上の貯蓄がある高齢者の割合
内閣府が調査した「高齢社会白書」によると、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高は、全世帯の1.4倍となっています。 つまり、現役世代に比べて貯蓄している額が高い傾向にあります。 では、60歳代と70歳代の貯蓄額について、金融広報中央委員会が調査した「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに確認しましょう。 まずは、60歳代と70歳代で3000万円以上の貯蓄がある割合を確認します。 ●単身世帯でみる割合 単身世帯における60歳代と70歳代(金融資産を保有していない世帯を含む)の平均貯蓄額は、以下のとおりでした。 ・60歳代:1468万円 ・70歳代:1529万円 そのうち、貯蓄額が3000万円以上ある単身世帯の割合は、以下のとおりです。 ・60歳代:15.1% ・70歳代:17.3% 貯蓄額別の割合をみると、貯蓄が3000万円以上ある世帯の割合は「金融資産非保有世帯」に次いで高くなりました。では、2人以上の世帯でみた場合の割合を確認しましょう。 ●2人以上世帯でみる割合 2人以上の世帯における60歳代と70歳代の平均貯蓄額は、以下のとおりでした。 ・60歳代:2026万円 ・70歳代:1757万円 単身世帯に比べると、60歳代でおよそ200万円、70歳代でおよそ600万円増えています。 貯蓄額が3000万円以上ある2人以上の世帯割合は、以下のとおりです。 ・60歳代:20.5% ・70歳代:19.7% およそ5世帯に1世帯が、貯蓄3000万円以上ある結果となりました。とくに70歳代の貯蓄額別の割合をみると、貯蓄が3000万円以上ある世帯の割合が最も高くなっています。 以上から、単身世帯と2人以上の世帯ともに、貯蓄が3000万円以上ある高齢者は15%以上となりました。では、一方で貯蓄がない世帯の割合はどの程度なのか確認しましょう。