無免許運転・木下都議が辞職会見(全文1)小池都知事の助言も踏まえて決断
都議の仕事にやりがいを感じていた
さらには、感染症拡大防止協力金が支払い遅延、お声がございました、この対策。また、イベント自粛でお困りになられていたアーティストの皆さまへの支援など、こんなに親身になって対応してくれた都議さんはいなかった、本当にありがとう、こんなに速く動いてくれた都議さんはいなかった、そういったお声をいただくたびに、お役に立てたことが本当にうれしく、本当に本当にうれしく思ったものでした。やりがいを感じてまいりました。 コロナ禍で届く声は日増しに増えてまいりました。事故を起こしました私に、負けずに頑張ってほしい、これからも力を貸してほしいなど、応援くださった方々の多くはこのようにお困り事の解決に当たらせていただいた方々です。そんな皆さまのお声、また、事故以来、直接具体的に支えてくださいました支援者の方々、そして家族には感謝しかございません。本日、辞職を決断したことによりまして、ご期待に応えられなくなったことに対しては本当に申し訳ない気持ちです。 私は弱い方々、特に女性たち、子供たちの力になりたい、そう思ってまいりました。非正規雇用労働者には女性が多く、このコロナ禍で多くの女性たちが雇い止めなどで職を失いました。そもそも非正規雇用労働者に女性が多いことで、女性たちの平均年収は男性の7割しかないといわれております。この構造を変えていくために取り組みたかった政策があります。
85になる父の安全が脅かされる事態に
子育てと仕事の両立支援の拡充、子育てをきっかけに正社員を辞めなくて済む人を増やすこと、特に制度はあっても実際は取れないんだというお声を聞くことが多い中小零細企業における女性の育休取得率を上げること。また、男性の育休取得率を14.5%から50%に上げることで子育てを共に分かち合う社会を前へ進めること。出産、子育てでいったん離職しましたママたちの再就職を応援するため、企業とのマッチングを進めること。私も当事者でございますひとり親家庭、シングルマザーへの支援を拡充することです。都議会議員として仕事をし、お役に立ちたい、それが議員継続を願った正直な【仕事 00:11:29】でございます。 次に、辞職勧告決議について申し上げます。議長室への3度の訪問要請、また2度にわたります辞職勧告決議を受け、体調を整えるべく努力をいたしまして、11月の9日、議長室への訪問と委員会への出席のために登庁をいたしました。議長、副議長に対し、償うべき罪は償った上で、議員活動の中で結果を出していきたいとの思いを述べさせていただきました。議員の継続を表明したことで、辞職勧告決議を受け入れない私がいることを理由に、予定されていた公営企業委員会が開会に至りませんでした。都庁の職員の皆さまや、大切な都政運営に及ぼす影響に居たたまれなく、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 次に、説明責任について申し上げます。私は無免許運転をして交通事故を起こしました。このことは許されないことです。そして、これはひとえに私の不徳のいたすところです。この件で捜査対象になり、捜査対象になれば刑事訴追の可能性がございます。誰にも憲法上、黙秘権がありますし、有罪判決が確定されるまでは無罪推定が及んでおります。従って、刑事事件が解決に至っていない段階で、事件について皆さまにつまびらかにできない状態が続いてまいりました。 一方で、政治家として有権者の皆さまに対する説明責任がございます。都議会に出席できない、体調不良、そういったことに加えまして、この説明責任と刑事訴追の可能性の間で葛藤し、悩んだ末、有権者の皆さまへのご説明が足りない状態が続いてしまいました。この点は本当に都民の皆さま、有権者の皆さまに心よりおわびを申し上げます。 最後に、辞職の決断について申し上げます。今回、私が刑事訴追の可能性との間で十分な説明責任を果たせなかったために、大切な両親、そしてよわい85になる父の安全が脅かされる事態となりました。これ以上家族を巻き込むことはできない、これも辞職の決断に至る理由となりました。