巨大恐竜をどのようによみがえらせるのか? 研究者に聞いた「恐竜のつくり方」
ステップ4:展示用の標本作り
多くの時間をかけて何千もの決断を下した後、各骨の位置を決め、それを支える鋼鉄製のフレームの製作に取りかかった。鋼鉄製のホルダーを使って各骨をフレームに取り付ければ、修理や研究で必要なら、すべてばらばらにすることができる。こうした方式をとったおかげで、完成までには何カ月もの時間を要した。 すべての作業が終わると、骨とフレームは解体されて輸送用の木箱に詰められ、トラックでロサンゼルスの博物館に戻された。発見から20年を経て、発掘現場で混然一体となっていた恐竜たちが、一つの骨格標本としてよみがえり、展示スペースを支配することになる。 ※ナショナル ジオグラフィック日本版9月号特集「どう復元する? 巨大恐竜」より抜粋。
文=リチャード・コニフ(ジャーナリスト)