シーズン100敗危機の西武…貧打同様深刻な“投壊の元凶”髙橋光&與座が抱える「7㎏増の反動」
12球団で最も暑さの厳しいベルーナドームを本拠地とする西武が敗戦を重ねている。84試合終了時点で26勝57敗、勝率.313で借金31。5位のオリックスに14.5ゲーム差をつけられ、1961年の近鉄以来史上2度目の「シーズン100敗」も危ぶまれるほどだ。 「やってられるか!」西武投手陣が渡辺監督代行に激怒で「代行の代行」案噴出!新候補の“意外な名前” 5月26日のオリックス戦の後に松井稼頭央監督(48)を事実上の解任、渡辺久信GM(58)を監督代行に据えたが、むしろチーム成績は悪化している。 ・松井監督 45試合 15勝30敗 勝率.333 ・渡辺監督代行 39試合 11勝27敗1分 勝率 .282 「非常に厳しいシーズン、そしてタフな戦いになると思いますが、チーム一丸となって必ずファンの皆さんの期待に応えられるよう、私もプロ野球人生をかけて挑んでいきたいと思っております」 渡辺GM兼監督代行は同日の就任会見でそう語ったが、チーム再建は厳しい道のりだ。 最たる原因はリーグ最低のチーム打率.205に沈む打線だが(リーグ5位のオリックスは同.243)、貧打は開幕前からある程度予想されていた。目論見が外れたのは12球団トップクラスと見られていた投手陣が、同5位のチーム防御率3.19(14日時点)と期待を裏切っている点だ。 ソフトバンクから加入して開幕時にセットアッパーを務めていた甲斐野央(27)が4月24日に右肘の違和感、先発の平良海馬(24)が5月9日に右前腕の張りでいずれも登録抹消された。 2人を穴埋めする存在が不可欠だが、最大の誤算はエースの髙橋光成(27)だ。’21年から3年連続二桁勝利を記録し、昨年オフにポスティングシステムでのメジャーリーグ移籍を訴えたが、春季キャンプ中に右肩の張りで出遅れて開幕ローテーション入りを逃した。4月14日のソフトバンク戦で今季初登板を果たすも、10試合に登板して球団ワースト記録の開幕8連敗、防御率4.42で6月24日に二軍落ちとなった。 とりわけウイニングショットのスライダーが切れ味を欠くなか、不調の原因と指摘されたのが増量の影響だ。昨年105kgだった体重を開幕前に112kgまで増やしたが、重くなった体の力をボールにうまく伝えられずにいるのだ。4回途中3失点でKOされた5月31日の巨人戦では、思うような投球を見せられない歯がゆさを明かしている。 「調子的には悪くありませんでしたが、マウンド上でしっかりとアジャストすることができませんでした」