1部昇格目指すパリFCがレッドブルと共闘か…クラブ会長「クロップと何度か話をした」
ラグジュアリーブランドなどを展開するLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の会長兼CEOのアルノー家はパリFCの強化に向けて、ユルゲン・クロップ氏の力を借りたいようだ。21日『レキップ』などが伝えた。 今季リーグ・ドゥ(フランスリーグ2部)第13節終了時点で1位につけるパリFC。10月にはユルゲン・クロップ氏をサッカー部門のトップに招いたレッドブルが、同クラブを買収すると報じられていた。 パリFCの練習場で行われた記者会見に出席したアルノー家のアントワーヌ・アルノー氏は「クロップと何度か話をしたが、彼は我々と働くことにとても興奮している」と発言。「我々は単独で(サッカー界へ)参入しているわけではない。レッドブルが我々の側にいるのは、LVMHの得意不得意を知っているからだ。我々は経営スキルを持っているが、サッカー運営のスキルはない」と、レッドブルと共闘してパリFCの強化に努めると明かした。 一方でアルノー氏は、パリFCが「レッドブル・パリFC」のような名称になることを否定。「クラブは私の家族のものになる」とし、レッドブル傘下のライプツィヒやザルツブルクとは違った試みであると付け加えた。 「おそらくパリは世界で最も優れた才能の宝庫であり、匹敵するのはサンパウロ(ブラジル)だけだ。レッドブルの革新的なデータツールが、我々のスカウト活動に大きく役立つだろう」 今後アルノー家の持ち株会社アガッシュがパリFCの株式52%を取得し、レッドブルが11%を保有する予定だ。現在のクラブ会長兼オーナーであるピエール・フェラッチ氏は、当面30%の株式を保有するが、買収はフランスリーグから承認されており、契約は11月29日に締結される予定だという。 なお、2027年までにアルノー家が株式の約80%を保有し、レッドブルが保有株を15%に増やすようだ。 アルノー氏は「普段の活動よりもスリリングなことに挑戦するのはいい考えだ。サッカーは10歳の頃から私の情熱だ」とプロジェクトに前向きであり、同じくパリに本拠地を構えるパリ・サンジェルマン(PSG)とのライバル関係については「私はPSGを12歳から愛してきた。PSGについて否定的なことを言ったことはないと思う。首都にある2つのクラブを応援する」と潜在的なライバルへの敬意を強調した。 アルノー氏は「金儲けのためにやっているのではなく、ファンに感動的な体験を提供したい。我々はオリンピックがもたらしたポジティブな影響に深く感銘を受けた」とし、買収の目的を明かした。