「耐震、全然ダメです」そして誰もいなくなった…世田谷・違法高級マンションで住民らを襲った「悲劇の数々」
「死人に口なし」
「説明会では、建物のズレについて社内調査委員会の弁護士が『真北測量のミスで、その測量士はすでに亡くなっており、会社も現在はない』と説明しました。いわば死人に口なしで、真相は分からないという結論です。当然、説明会は紛糾。結局、12月にも同様の場を設け、東急側が調査を行ったうえ、報告書を住民に共有することで決着がつきました」 この取り決めにより東急不動産、東急建設の両社がそれぞれの報告書を作成。すると、そこにはこんな奇妙なやり取りが残されていた。 「開発当初の議事録を見ると関係者による『フロレスタは思い描く建物が作れず、事業化は難しいだろう』という旨の発言が記録されていました。しかし、具体的な理由は書かれていないものの、ある時を境に突然『建つようになった』と空気が様変わりしています。なぜ事業化が難しかったはずのフロレスタが突如、建築できるようになったのか。不思議としか言いようがない」 報告書の開示を終え、ここから再度、建て替え計画へと舵をきったフロレスタ。しかし、ここでもまた新たな問題が再燃することとなる。 つづく後編記事『「まるで脅しのようなやり方だ!」…確認作業では隣のマンションと取り間違え「世田谷・違法高級マンション」でこだまする住民らの「悲鳴」』では違法建築を巡って巻き起こった住民らと東急との間に勃発した新たなトラブル、そしてなぜ東急不動産は2006年に行った構造チェックで組合に対して「問題はない」と回答したのか。その主張を詳しくお伝えする。 ※「現代ビジネス」「週刊現代」では、みなさまからの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://tips.weeklygendai.com/
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