〈大臣経験者たちが落選の危機?〉萩生田光一、丸川珠代、下村博文…“裏金議員”たちの寒すぎる首元
逆風の中、優勢を保つ平沢氏
それに対して逆風をものともせず盤石の態勢を築いているのは平沢氏だ。 テレビ出演を重ねて培ってきた圧倒的知名度から、これまで東京17区において圧勝を続けており、立憲もこの選挙区への候補者擁立を見送っている。 今回は日本維新の会、共産党、国民民主党がそれぞれ候補者を擁立しているが、大きくリードを保っている。 また、萩生田氏も立憲の有田芳生元参院議員に対して、僅差ながら序盤では競り勝っている情勢だ。報道各社による調査でも、萩生田氏が有田氏に数ポイント差でリードしているという情報もある。 萩生田氏と言えば、旧安倍派の幹部として裏金問題でも大きくニュースになっただけでなく、旧統一教会問題でも2022年の参院選直前に立候補予定者を関連施設に連れていくなど密接な関係を野党から激しく追及を受けており、逆風は他の議員よりも強い。 一方で、立憲関係者も「萩生田氏を厳しく糾弾するために、これまで旧統一教会の問題で取材を重ねてきたジャーナリストの有田氏を擁立したが、リベラル色が強くて中間層への波及は課題になっている。一筋縄ではいかない選挙だ」と気を引き締める。 まさに野党と一進一退の攻防を繰り広げているわけだが、正念場である自身の選挙において最後の踏ん張りを見せているようだ。 もちろん、これらの情勢については今後の選挙戦で大きく変動する可能性もある。 永田町関係者は「非公認議員は当たり前だが、投票所に張り出される名前一覧で政党名の欄には『自由民主党』ではなく『無所属』と書かれることになる。これまで習慣的に自民に票を入れていた人も、その表記を見て別候補に入れる可能性もあり、蓋を開けてみると情勢調査よりも厳しい結果が突き付けられるかもしれない」と語る。 裏金問題によって、これまでとは全く違う選挙戦となっている自民党の各候補は一体どうなるのか。その結果によっては、発足したばかりの石破茂政権に早くも赤信号が灯ることになるだろう。 苦戦する自民党に対して厳しい目が注がれる中、国民がどのような審判を下すのかが注目されている。 取材・文/宮原健太 集英社オンライン編集部ニュース班
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