【NASAが重大発表】「太陽の活動が“極大期”に」今後1年は要注意だ 「磁気嵐」で日本でオーロラ発生、通信障害も?「複雑な仕組み」を東大宇宙博士がわかりやすく解説
「小惑星探査」や「火星移住」などのニュースから、UFO、宇宙人の話題まで、私たちの好奇心を刺激する「宇宙」。だが、興味はあるものの「学ぶハードルが高い」と思う人も少なくない。 【話題の書籍】「会話形式でわかりやすい」「親子で学べる」と全国の読者から称賛が届く「東大宇宙博士」井筒智彦氏が書き下ろした「宇宙の超入門書」 知らなくても困らない知識ではあるが、「ブラックホールの正体は何なのか」「宇宙人は存在するのか」など、現代科学でも未解決の「不思議」や「謎」は多く、知れば知るほど知的好奇心が膨らむ世界でもある。また、知見を得ることで視野が広がり、ものの見方が大きく変わることも大きな魅力だろう。
そんな宇宙の知識を誰でもわかるように「基本」を押さえながら、やさしく解説したのが、井筒智彦氏の著書『東大宇宙博士が教える やわらか宇宙講座』だ。「会話形式でわかりやすい」「親子で学べる」と読者から称賛の声が届いている。 その井筒氏が、私たちの生活に影響を及ぼす「太陽フレア」について解説する。 ■NASAが発表「太陽系最大の爆発」の兆し 10月15日、NASAは「太陽の活動が極大期に達している」と発表しました。
今後1年ほど、大規模な「太陽フレア」が発生し、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼす可能性があります。今年5月には、太陽フレアにともなって、過去20年で最大の「磁気嵐」が発生しました。 いったい宇宙では何が起きているのでしょうか。 「太陽フレア」とは、太陽の表面で起こる爆発現象です。爆発の規模は、太陽系で最大です。 太陽フレアは、太陽表面にある「黒点」の近くで起こります。黒点とは、周囲よりも磁場が強く、温度が低いために、暗く見える領域です。「磁場が強い」というのがポイントです。
太陽表面の磁場は、その場にあるガスにくっついて動く性質があります。ガスの動きによって磁場が複雑にねじれると、磁場のエネルギーが蓄えられた状態になります。 磁場のエネルギーがたまりにたまると、突然「ボカン!」と爆発的に解放されることがあります。これが太陽フレアです。 太陽の黒点の数は、約11年周期で増減することが知られています。黒点が多いと太陽フレアが起こりやすく、その逆に、黒点がないと太陽フレアは発生しません。