国会議員が英語をネイティブ発音して議場から笑い声 SNSで批判殺到の件をEXITが徹底分析「笑った人たちは馬鹿にしていたわけじゃない」
先週行われた参議院本会議で、あるシーンが話題になった。日本維新の会・浅田均議員が、石破総理の提唱する「アジア版NATO」構想など、日本の安全保障について質問した際、NATOの部分を「ネイトー」とネイティブに近い発音をした後、「ナトー」とカタカナ英語で言い直したところ、議場は大きな笑い声に包まれた。 【映像】議員がNATOを「ネイトー」と発音した瞬間 SNS上では「これで帰国子女の子がいじめられていた」「ネイティブ発音を尊重しないから、日本人は英語ができない」「語学ができない人ほど笑うよな」と批判が殺到。ただ『ABEMA Prime』に出演したお笑いコンビEXITのりんたろー。と兼近大樹は、「笑った人たちは馬鹿にしていたわけじゃない」と指摘。この笑い声に何を感じ取ったか、笑いのプロとしての分析を語った。 「ネイトー…ナトーに代表されるような加盟国が」「机上の空論と言わざるを得ません。ネイトーは…ナトーは、旧ソ連を軸とした東側陣営に対抗する」。浅田議員はアメリカの超名門大学スタンフォード大学に進み、海外勤務経験も豊富で、英語も堪能。自然と流暢な英語が出てしまうのも当然といったところだ。ただし、今回のようにネイティブらしい発音をすることで、周囲から笑いが起こるのは、他の場所でもあることだ。EXITのりんたろー。も「学校みたいじゃないですか」と語るように、中学校・高校で行われる英語の授業などで、ネイティブらしい発音に対して、笑いが出るという話は珍しくもない。他の生徒からの嫉妬、自分が話せないことへのコンプレックスなどから、このような笑いが起きるという声もある中、今回の議場で起きたものは質が違うというのが、EXITの分析だ。 兼近は、笑いが起きたタイミングから、周囲の議員がネイティブ発音を馬鹿にした行動ではなかったという。お笑い芸人として「何を言ったらウケるか滑るか、ある程度把握している。ウケる理由は、ずれているかいないか。子どもが多いところと、大人がいっぱいいる会社でなら、それに合わせたしゃべり方、ウケるやり方をする。あそこに笑いが詰まっている」と前提を述べた上で、今回のNATOについては「言い直さなければ絶対にウケていない。『ネイトー』とそのまま進んでいたら笑わないところだとみんなわかるし、言い直したから『なんだ、間違えていたんだ』の笑い。だから正直、あそこで笑っていた人たちは馬鹿にした笑いじゃない」と語った。つまり、ネイティブ発言をしたこと自体ではなく、わざわざカタカナ英語に言い直した一連の行動が、笑いを誘うことになったという指摘だ。 りんたろー。も、より技術的な分析を進めた。「馬鹿にしている笑いなら『ネイトー』で、もうちょっと笑いが来るはず。ボケと笑いまでの秒数は、めちゃくちゃ考える。あれは逆に『わざわざ言い直さなくていいよ』の笑いだった」とした。さらに兼近は「あそこにいるのは賢い人たち。賢いからこそ『ネイトー』を『ナトー』と言い直したからウケた。あれは学生だったら『ネイトー』と言った瞬間ウケていたはず。賢いからこそ言い直して『ネイトーは本場の発音だよな』が理解できるからウケている」と補足。SNS上では笑いに対して批判が出ているものの、その批判と議員たちの笑いの理由に、ずれがあると述べていた。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部