クレーマーを一発撃退 魔法の言葉は「ご連絡先を教えて下さい」 企業のカスハラ対策あれこれ
「ご連絡先を教えて下さい」が効果抜群
人気の居酒屋でアルバイトをしているCさん(関東在住、20代、大学生)は当初、モンスタークレーマーやカスハラという言葉に怯えながらも高い時給に惹かれて応募を決めたそうです。 確かに酔っぱらって気が大きくなったり、ちょっとした勘違いが増えたりといった「カスハラ」を招く要因が多そうな居酒屋ですが、Cさんの働く居酒屋ではしっかりしたカスハラ対策で大事になることはほとんどないのだそうです。 一番の対策は、カスハラの気配を感じた瞬間、他のスタッフが『お客様、大変申し訳ございません。事の経緯をしっかり確認して責任者からお詫びするため、防犯カメラの映像を確認後、後日お客様にご連絡させていただきますので、ご連絡先をお願いいたします』と申し出ることなのだとか。 「防犯カメラ」と「個人情報」という言葉に我に返り「いやいや、そんなに大事じゃないから…気をつけてくれればいいから…」と矛を収めてくれる人がほとんどだそうです。 さらにクレームを受けたスタッフ、間に入ったスタッフそれぞれに「慰労金」として30分分の時給がプラスされることで、Cさんは「またクレームこないかな~」とむしろ楽しみに。 ちょっとした工夫で従業員の「しんどさ」も解消できるなんてすばらしい職場ですね!
カスハラ対策や取り組み有無は「半々」
株式会社帝国データバンクによる「カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査」によると、カスハラや不当な要求への対応策や取り組みを実施している企業は大企業で57.4%、中小企業で48.8%、全体で50.1%と過半数を超えているものの、その具体的な取り組み内容にはバラツキもあり、従業員を守るための取り組みはまだまだ広がる余地がありそうです。 【参考】 ▽株式会社帝国データバンク/カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査 ◆沼田 絵美(ぬまた・えみ)人材業界や大学キャリアセンター相談業務などに20年以上携わる国家資格キャリアコンサルタント。
まいどなニュース