あの「アワーグラス銀座」が"時計愛好家の隠れ家"として生まれ変わった!?
さらに、特別な空間のために音にもこだわりが。ドイツのオーディオメーカー MBL社の球面放射型スピーカーセットが贅沢に配置され、まるでコンサートホールにいるかのような音響を楽しめます。
高級時計と過ごす「至高のひととき」を新しいカタチで
佇まいを一新させたアワーグラス銀座のこだわりを、代表取締役の桃井敦さんに伺いました。 「私たちは2002年のオープン以来、世界でごくわずかしか製造されない超複雑時計やアートウォッチにいつでも出会える唯一無二の時計店として20年以上、各界の著名人や芸能人の皆様からもご支持をいただいてきました。そしてこの度、新たな挑戦を始めることにしました」 2002年のオープン当初は、日本の時計業界の常識を破るコンセプトから「高級時計の博物館のようだが、ビジネスとして成功するのは不可能だ」などと陰口を叩かれたこともあったと言います。しかし、それがまったくの誤りだったことは、アワーグラス銀座の揺るぎない人気を見れば時計界のだれもが認めるところでしょう。
「今回の移転のきっかけは、パテック フィリップ本社からの申し出でした。5丁目の旧店舗は2024年末頃には、銀座では初、そして日本で最大のパテック フィリップ ブティックとしてオープンすることになり、ただいま全面改装中です。 そのために、他の時計ブランドをどのような店舗でお客様にお届けしようか、ありきたりの路面店をオープンさせてもつまらない……といろいろ考えました」 そして生まれたのが、日本の和のテイストを全面に押し出した完全予約制のサロンだったといいます。
「銀座という立地もあり、近年ではインバウンドのお客様も増えています。日本を訪れたら和のモノや空間を楽しみたい方も多いのではと考えました。 そこで、これまでとは真逆の和をテーマにしたサロンで時計を心ゆくまで楽しんでいただこうと考えて、和の世界観と上質な素材にこだわったこの店舗を作りました」 桃井社長が2002年のオープンからこれまでを振り返って強く感じるのは「高級時計の魅力に目覚めた人が驚くほど増えたこと。時計業界の裾野が大きく拡がったこと」で、それが何よりもうれしいと語ります。 「どんなに社会や技術が進歩しても、時計のように歴史のある素晴らしいものは、世代を超えて愛され続け、その価値が失われることはありません。 今後私たちは、さらなる新店舗の展開も考えていますが、まずは和の世界を楽しんでいただけるこの完全予約制のサロンで、新たな極上の高級時計体験を皆様にお届けしていきます」
■ アワーグラス銀座
場所/HULIC &New GINZA NAMIKI6. 8階 営業時間/12:00~19:00 完全予約制のため、来店の際は上記の番号に電話、もしくはメールでご連絡ください。
取材・文/渋谷康人