「正直、売れてたらこれだけのCMソングは書きませんよ」

　高校野球ソング以外でも、CMや校歌などでインパクトを残してきた西浦。筆者が「今までかなり儲けはったんちゃいますか？」と聞くと「儲けてないですよ」と即答した。 　そして、こう続けた。「正直、売れてたらこれだけのCMソングは書きませんよ。ミュージシャンは稼ぐといい歌が書けませんから」。こうした返答には、西浦達雄のまっすぐな気持ちがあらわれているような気がした。 　現在も様々な依頼が来ているそうで、これからテレビだけでなく、インターネットや街でも、西浦の声が聴けるかもしれない。 ■西浦達雄（にしうら・たつお）1954年9月22日生まれ。大阪市東住吉区出身。高校在学時に軽音楽部へ入部。ヤマハポピュラーソングコンテスト（ポプコン）関西の決勝まで進んだ。1987年「手の中の青春」がABC朝日放送全国高校野球選手権大会中継のエンディングテーマ曲に採用され、2014年まで担当した。20日午後7時からは西宮フレンテホールで、多くのファンら有志が企画した「西浦達雄コンサート2018　～オレたちの夏～」で、これまでの高校野球ソングを熱唱する予定。