大谷翔平vsM・オズナ「三冠王」になるのはどっちだ!? ナ・リーグ87年ぶりの歴史的偉業へ!
仮に無双モードにならなくとも、すでに「40-40」という歴史的偉業を成し遂げたのは事実。お股ニキ氏も「"リハビリ中の投手"が『50-50』を狙っているわけで、その点をしっかり評価すべき」と語る。 「そもそも、本塁打を30本以上打つには体重が必要で、そうなると本来は走れなくなって一発型になりやすい。そのため、『40-40』の歴代達成者たちも、バットマンというよりはアスリートタイプの選手たちが多いです」 歴代のレジェンドと比較しても、大谷は別格の存在だ。 「昨年からベースの拡大で塁間が短くなったこと、ピッチクロックの導入、牽制回数に制限が設けられたことなど、MLBが走りやすい環境になったという外的要因はあるにせよ、大谷の走力と走塁センスはもともと群を抜いていたので、今季の盗塁数にも驚きません。 そのフィジカル的スペックは陸上100m世界記録保持者のウサイン・ボルトと比較してもいいと本気で思えるほど。その上で、打撃専念シーズンの今季は春先から走りにも力を入れており、盗塁数の大幅増につなげました」 さらに、時代背景も加味すれば、大谷の異質ぶりがより際立ってくるという。 「2023年のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)と2006年のアルフォンソ・ソリアーノ(当時ナショナルズ)以前の3人、1988年のホセ・カンセコ(当時アスレチックス)、1996年のバリー・ボンズ(当時ジャイアンツ)、1998年のアレックス・ロドリゲス(当時マリナーズ)は筋肉増強剤の使用が黙認されていた時代の達成者。 3人とも歴史に残る偉大な選手ですが、薬物使用の疑いなどから野球殿堂入りできていません。そのような時代にも達成者がいない『50-50』を狙っているのだから、とんでもないことです。ちなみに、ボンズの名誉のために断っておくと、『40-40』達成時には薬物を使用していなかったようです」 ■「三冠王」のライバル、オズナの「安定感」 数字を地道に重ねたことで届いた「40-40」と違い、三冠王は相対的な記録だ。それだけにライバルの動向も気にしておく必要がある。 今季、大谷以外のナ・リーグ選手で三冠王に近づいているのがマルセル・オズナ(ブレーブス)だ。打率.306は1位と僅差の2位。本塁打は37本と1位の大谷と7本差だが、それでも98打点は大谷と並んで2位タイにつけている。