セブン-イレブンのクリスマス、コスパ・タイパ・特別感を意識した55品を展開
セブン-イレブン・ジャパンは11月13日、「クリスマス商品発表会」を開催。2024年のクリスマスに向けて実施した「クリスマスの過ごし方」に関する調査結果を発表するとともに、その結果を踏まえたクリスマスケーキ、パーティメニューなど、計55アイテムをメディアに披露した。 【画像】商品本部 ベーカリー・スイーツ部 シニアマーチャンダイザーの宮賢二氏 クリスマスアイテムは、9月16日より全国のセブン-イレブン店舗2万1618店と、セブン-イレブンのネットサービス「セブンミール」で予約を開始している。 ■ 2024年のクリスマスの傾向 発表会には、商品本部の宮賢二氏が登壇。まず「クリスマスの過ごし方」の調査結果について説明した。なお、この調査は2024年10月17日~22日、全国の10~50代、各世代の男女各50名、計500人に向けて行なったもの。 調査結果から見えてきたのは、今年は平日のクリスマスになるため、週末にクリスマスイベントを行なうなど、(1)実施回数が増加傾向にあること。(2)コスパ・タイパを意識した消費傾向であること。一緒に過ごす人によってケーキの予算を変えるなど、(3)メリハリ消費の傾向があること。また、クリスマスイブと当日の過ごし方においては、贅沢に特別感を味わう派とゆっくりと過ごす派が上位となり、(4)多様化していることを伝えた。 まず、(1)クリスマスイベントの実施回数については、約20%の人が増やしたいと回答。 次に(2)コスパ・タイパについては、半数が費用を意識。宮氏は「物価高などから生活防衛意識が色濃く出た結果」と解説する。また、平日のクリスマスということで、日常の忙しい中で買い物、調理や後片付けなどをする必要があり、約6割の人が時間や効率を意識する結果となった。 そして(3)メリハリ消費の傾向については、家族と過ごす時にケーキにかける予算が2000~3000円が多数なのに対して、友人と過ごす場合は1000~2000円が多数になるなど、一緒に過ごす人によってケーキにかける予算が変化。ケーキに求めることは、半数以上の人が味とクリスマスらしさを重視すると回答した。 最後の(4)多様化については、ゆっくりとリラックスしたい人が47%なのに対して、贅沢に特別感を味わいたい人も30.4%と、理想のクリスマスの在り方が多様化する結果になった。 これらの結果から導き出されたキーワードが、「コスパ重視」「特別感」「タイパ重視」の3つだ。「セブン-イレブンでは全国各地にあるという利便性を武器に、多くのお客さまの多様なニーズに応える商品ラインナップを用意する」と宮氏。クリスマスケーキは33種類、パーティーアイテムとしては計55アイテムを用意する。 ■ コスパ重視と特別感のあるクリスマスケーキ コスパ重視の商品としては、オリジナルの「クリスマスケーキかまくら」を用意。カスタードババロアと苺を果肉入りいちごソース、ふんわりとしたスポンジ、乳味感のあるホイップクリームで包み込んだシンプルなクリスマスケーキだ。今年で発売から28年目となるが、毎年トップの人気を誇る。 「原料コストや作業工程を見直しながら、味は向上させながら、価格については据え置きにし、2980円のままにした」とコスパをアピール。全国19か所の洋菓子工場から、できたてを届けるという。 特別感のあるクリスマスケーキとしては、「世界大会優勝パティシエコラボ ショコラ・クリスタル ドゥ ネージュ」を用意した。これは2023年のパティシエの世界大会で16年ぶりに優勝した日本代表チームの2人のシェフがタッグを組み、1/2ずつ監修したアソートケーキ。ショコラフロマージュとショコラヴァニーユという異なる味わいのケーキが組み合わさり、天面には雪の結晶をデザインしたチョコレートプレートがトッピングされている。 このケーキの商品開発について宮氏は、「パティシエの世界大会で日本代表が優勝したニュースがきっかけ。このようなシェフのケーキが味わえることができれば、非常に特別感があるのではないかと思う。おいしいものを少しずつ組み合わせて楽しみたいというニーズに合わせて、1つのケーキを2人のシェフに監修してもらえれば、もっとお客さまに喜んでいただけるのではないかと、スタートから約2年かけて開発した」と語った。 発表会には、コラボした2人のシェフ、柴田勇作氏と高橋 萌氏も登壇。それぞれのパートのケーキについて語った。 「今までの経験の中で2つのケーキを1つに組み合わせることはなかったので、どのような組み合わせにするかに苦労した。人気ジャンルのチョコレートケーキとチーズケーキを組み合わせることに決め、私はチョコレートのチーズケーキというジャンルに新しく挑戦した。使用したチョコレート、チーズ、マロンはバランスを取るのが難しいアイテムだったが、時間をかけていい仕上がりになった」とショコラフロマージュを監修した柴田シェフ。 一方、ショコラヴァニーユを監修した高橋シェフは、「バニラムースをメインに使いたかったので、中央の層にバニラをどれだけ入れられるのか、その限界に挑戦した。特別感のあるケーキということで、クリスマスツリーに飾るスノーボールの柄をイメージしたデザインのチョコレートプレートを乗せた。ケーキの箱も同様のデザインにしてこだわっているので、箱を開ける前から楽しんでいただきたい」と感想を伝えた。 2人が口を揃えるのが、このケーキの特別感。カカオが希少になり、チョコレートケーキそのものの数が少なくなっている今、チョコレート、バニラ、マロンという高級な食材を組み合わせたケーキ自体が特別なもの。しかもこの価格で提供できるのは、セブン-イレブンの企業努力のたまものだと言う。「自分たちのお店で出した場合、この価格での提供はまずできない。セブン-イレブンさんの協力がなかったらできあがらなかったと思っているので、ぜひ味わってもらいたい」と声を揃えた。 発表会では、紹介された2つのクリスマスケーキを試食することができた。まず「クリスマスかまくら」は、ふんわりとしたスポンジとホイップクリームが口の中で溶け、さっぱりとしたあと味。とても食べやすかったので、定番人気というのも納得した。 そして「ショコラ・クリスタル ドゥ ネージュ」は、全く異なる2つの味わいが面白かった。柴田シェフのケーキはチョコレートの濃厚な味わいが楽しめ、高橋シェフのケーキはショコラムース、バニラムース、底のプラリネと、多彩な味わいと食感が楽しめた。正直、クオリティが高すぎて、コンビニで購入できるケーキだとは到底思えない仕上がりだった。 ■ タイパ重視のクリスエーエムスアイテムが揃う 残るタイパ重視の商品としては、お店で揚げ立てのクリスマスチキンが購入できる。クリスマスチキンとしては、「炭火焼きローストチキンレッグ」と「ななチキ(骨付き)」を用意。 また、セブン-イレブンではここ数年、冷凍食品においても力を入れてきた。ピザについてはクリスマスバージョンを用意。ラップロールや人気のカップデリでもクリスマスバージョンを提供する。 宮氏は、「身近なセブン-イレブンで、食事からケーキまで、クリスマスに必要な商品が全て揃う。多様化するクリスマスの過ごし方に対して、コスパやタイパを重視しつつ、それでいてクリスマスの特別感が味わえる幅広い商品を用意している。ぜひ楽しい時間を過ごしていただきたい」と締め括った。
グルメ Watch,綿谷禎子