あなたは使いこなせている!?フォームローラーを使った効果的なセルフケア【前田のセルフケア連載】
ストレッチを中心とした身体のセルフケアを学べるYouTubeチャンネル「前田のまいにちセルフケア by GronG」(登録者は25万人以上※2024年8月時点)を運営する前田修平(NASM-PES、はり師・きゅう師)さんが科学的な根拠をもとに、健康的な身体づくりのためのセルフケア方法をわかりやすく伝える本連載。第3回「フォームローラーを使った効果的なセルフケア」 健康に良いと聞いて買ってみたはいいけれど、結局効果を感じられず自宅のオブジェと化している健康器具。みなさんのご自宅にひとつやふたつはないだろうか。 どんなによい道具でも、使いこなす人によって得られる効果には差が出てしまう。人間の身体は一人ひとり異なるため、理論的に正しく使うことが大事になる。 今回のコラムではフォームローラーを使うときにやりがちなNGポイントと、効果を引き出すためのよりよい方法を解説している。フォームローラーを活用して快適な身体づくりに励もう。
目次
1. こんな使い方してない?フォームローラーのNGポイント 2. 正しく使おう!ポイントは「周りを優しくゆっくりと」 3.まとめ
1. こんな使い方してない?フォームローラーのNGポイント
フォームローラーは硬くなった筋肉をほぐしてゆるめ、血行をよくするために有効なツール。指圧やマッサージの代用ができると考えてもらえれば差し支えないだろう。 筋肉をほぐしたいという一生懸命な気持ちはよく分かるが、身体を痛めてしまっては本末転倒なので、特に以下の3つに気を付けよう。 【フォームローラーのNGポイント】 1. 強すぎる刺激 : マッサージでも強すぎる刺激はもみ返しの原因になるように、フォームローラーでも痛みを我慢しなければならないような強い刺激は組織を傷め、筋肉をこわばらせる可能性がある。痛気持ちいい程度の圧で収まるように刺激を調節しよう。 2. 直接ローラーを当てる : 痛みや違和感のある部位はついつい直接触れたくなる。その気持ちも痛いほどわかるが、特に腱や靱帯など血行が乏しい部分や筋肉の炎症がおこっているときに、直接その部位を過剰に刺激するのは控えるのが賢明だ。 3. 広範囲に速く動かす : 例えばふくらはぎの筋肉にローラーを当てて、アキレス腱から膝の付け根まですべての部位に対して速くコロコロと動かすと、筋肉に対して十分な圧と刺激が加わらず、緊張をほぐすことができない可能性が高い。また、ローラーを速く動かそうとすると上半身や体幹の筋肉に負荷がかかるため、身体全体がリラックスしづらくなる。「頑張らずに動かす」を基準にするとよいだろう。 特にフォームローラーを使用しはじめてまもない方や、ブランクがある方は刺激の強さと時間には注意したい。