青木瀬令奈、山路晶に聞いた「コンボアイアン」のススメ! 軟鉄鍛造と中空モデルを組み合わせて採用する理由とは?
10月16日から4日間の日程で開催される「マスターズGCレディース」。その練習日にモデル違いのアイアンをコンボにして投入するプロにメリットを聞いた。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。
国内女子ツアーで使用されるアイアンは、いわゆる一枚モノと呼ばれる軟鉄鍛造の単一素材のモデル、タングステンなど異素材を組み合わせた中空構造ではないモデル、そして中空構造のモデルと3種類のモデルが主流になっています。 スリクソンZXi7の5番~PWまで軟鉄鍛造の一枚モノを投入している小祝さくら選手や中空構造のテーラーメイドP770を7番~PWまで投入し浮上してきた山内日菜子選手など同モデルでそろえる選手もいますが、ここでは2種類のアイアンを組み合わせて投入するプロにそのメリットを聞きました。 まずはスリクソンの新モデルで軟鉄鍛造の一枚モノ「ZXi7」と中空構造の「ZXi5」を組み合わせる青木瀬令奈選手。8番を「ZXi5」で9番とPWを「ZXi7」にしていますが、元々7番アイアンは抜いて30度のUTをセッティングしています。 「9番、PWはしっかりとダウンブローでスピンをかけて狙ったエリアに止めたいので、縦距離も合わせやすい軟鉄鍛造モデルにしています。8番は球を拾いやすくて高さも出る中空構造の『ZXi5』と組み合わせました。ライが悪くても打ちやすいので思い切って振り抜けます」(青木瀬令奈)
実際に2つのモデルを見比べてみると、構えた見た目に違和感がまったくないことに気づきます。ソール幅はやや広く悪いライにも対応しやすくなっていますし、ソールのバウンス形状は共通しているので抜けの良さや芝に当たる感触にも違和感はなさそうです。
「ZXi5」はフェースにクロームバナジウム鋼を採用し反発力を上げ飛距離と弾道の高さを確保するモデル。
青木選手は30度の7番UTは150ヤード、8番アイアンでは140ヤード、9番は130ヤードを打ち分けているといいますので、ドライバーのヘッドスピード41m/sくらいの青木選手のセッティングはアマチュアゴルファーにとって大いに参考になりそうです。 続いてテーラーメイドの軟鉄鍛造アイアン「P・7CB」と中空構造の「P・770」の同じ6番を組み合わせる山路晶選手。「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」で取材すると、同じ番手でも飛距離や高さの違いがあるのでセッティングしているといいます。