マイナ免許証のメリット・デメリット。手数料が安い、講習がオンラインでOK。一方で紛失したら再発行に1、2ヵ月かかる!?
2025年3月24日から、マイナンバーカードと運転免許証を一体化させた「マイナ免許証」の運用が開始します。マイナ免許証のしくみや、現行の免許証と比べたメリット・デメリットを解説します。 【写真】免許証の取得・更新にかかる手数料は… * * * * * * * ◆マイナ免許証とは? マイナ免許証とは、マイナンバーカードと運転免許証を一体化させたもので、免許証の情報をマイナンバーカードのICチップに追加することで使えるようになります。そのため、カードの見た目そのものには変化はありません。 (マイナンバーカードに記録される免許証の情報) ・免許証の番号 ・免許証の有効期限 ・免許の種類 ・顔写真 など マイナ免許証の導入は、2025年3月24日からです。登録はあくまで「任意」で、現行の免許証が廃止される予定もありません。そのため、マイナ免許証を希望しない人は、これまで通り現行の免許証を使い続けることができます。 マイナ免許証の導入後、運転免許証の持ち方は「(1)従来の免許証を保有」「(2)マイナ免許証を保有」「(3)従来の免許証+マイナ免許証を保有」の3通りになります。 (1)従来の免許証を保有 マイナンバーカードと免許証の一体化はせず、マイナンバーカードと従来の免許証を保有します。 (2)マイナ免許証を保有 マイナンバーカードと免許証を一体化し、従来の免許証は返納します。 (3)従来の免許証+マイナ免許証を保有 マイナンバーカードと免許証を一体化し、従来の免許証も引き続き保有します。 現在免許証を保有している人は、これからご紹介するマイナ免許証のメリットとデメリットも確認した上で検討するとよいでしょう。
◆マイナ免許証のメリット・デメリットは? (メリット)・現行の免許証よりも取得や更新にかかる手数料が安い マイナ免許証は、現行の免許証よりも手数料が安くなります。 一方、マイナ免許証の導入開始に伴い、現行の免許証の新規取得や更新にかかる手数料は300円程度値上げされます。警察庁はこの値上げについて、材料費や人件費が高騰し、現行の免許証を発行するために必要な費用が増大していることを理由に挙げています。 ・住所変更がワンストップでできるようになる ※マイナ免許証のみを保有している場合 氏名や住所、電話番号などの情報を変更する場合、現行の免許証だと免許センターなどでの手続きが必要となりますが、マイナ免許証を保有していれば自治体に届け出るだけで完了します。 ・オンラインで講習が受けられるようになる ※優良運転者、一般運転者のみ マイナ免許証を保有している人は、免許証更新の際に受講する講習をオンラインで受講することができます。いつでも好きな時間に受講できるので、従来よりも更新にかかる時間や手間を省けます。 ※視力検査や免許情報の書き換えなどは免許センターなどで行う必要があります。 (デメリット)・再発行に時間がかかる 現行の免許証は紛失しても即日で再発行できますが、マイナ免許証は1~2ヵ月程度かかります。もしマイナ免許証を紛失してしまい、急ぎで免許証が必要な場合は、現行の免許証を発行する必要があります。 ・有効期限を確認しづらい マイナンバーカードの券面には、免許証の有効期限などの情報は表記されません。マイナ免許証に記録された免許情報は、マイナポータルで確認する必要があります。 マイナ免許証は、運転免許センターや警察署に「運転免許証」と「マイナンバーカード」の2点を持ち込むことで、登録手続きをしてもらえます。 ただし、新規取得や更新時以外にマイナ免許証を発行する場合は、1500円の手数料がかかるためご注意ください。
「婦人公論.jp」編集部