国民年金と厚生年金「月20万円以上」のうらやましい人は何割いますか?年金を増やす方法があった
年金を20万円に増やす方法とは?繰下げ受給の活用も
国民年金と厚生年金「月20万円以上」を受け取っている人の割合は、全体の1割程度となっており、年金で20万円を受け取れるハードルの高さがうかがえます。 実際に、国民年金と厚生年金で「月20万円」を受け取る場合、国民年金の保険料を未納なく納めていることを前提として、40年間の平均年収が「約720万円」であることが条件となります。 これは、40年間のうちに「一定期間が年収720万円になれば良い」というわけではなく、40年間継続して約720万円の年収を維持し続ける必要があるため、非常に高いハードルといえるでしょう。 しかし、国の制度をうまく活用すれば、将来の年金額を増やすことは可能です。 年金を増やす方法はいくつかありますが、そのうちの一つである「繰下げ受給」は、国民年金と厚生年金のどちらを受給する場合でも活用でき、年金額を効果的に増やすことができます。 繰下げ受給の仕組みについて確認していきましょう。 ●年金の繰下げ受給とは? 繰下げ受給とは、66歳~75歳までの間に、年金の受給開始年齢を繰り下げる制度を指します。 受給開始年齢を遅らせることで、受け取れる年金額を最大で84%も増額することができます。 増額率は「繰り下げた月数×0.7%」で、その増額率は生涯変わることはありません。 ●繰下げ増額率早見表 ・66歳0ヶ月:8.4% ・67歳0ヶ月:16.8% ・68歳0ヶ月:25.2% ・69歳0ヶ月:33.6% ・70歳0ヶ月:42.0% ・71歳0ヶ月:50.4% ・72歳0ヶ月:58.8% ・73歳0ヶ月:67.2% ・74歳0ヶ月:75.6% ・75歳0ヶ月:84.0% たとえば、国民年金と厚生年金「月14万円」の人の場合、受給開始年齢を約5年遅らせれば、月20万円に近い受給額に増やすことができます。 留意点として、繰下げ期間中は対象となる年金を受給することができません。 つまり、受給が開始されるまでは、就労したり貯蓄を取り崩したりして、老後の生活費を確保する必要があるのです。 さらに税金や社会保険料の負担があがるため、一概にすべての人に有効とは言い切れません。 上記をふまえ、繰下げ受給を検討する場合は「何歳まで働くか」「老後資金はいくら必要か」なども考えておけると良いでしょう。