「どうして休日なのに仕事をしないといけないんだ!」28歳営業マン、上司からの大量「勤務時間外チャット」に”激怒の反撃”
メールにかわってビジネスの現場で多用されるようになった「チャット」。短文のメッセージでリアルタイムにコミュニケーションをとれるメリットがある一方で、勤務時間外に連絡が来る、場合によっては即対応を迫られる……など、労働強化につながる側面もあり、注意が必要だ。 【写真】心ない人に「マウンティング」されたら使いたい…相手をビビらせるフレーズ 前編記事〈転職先の「できる上司」から「勤務時間外チャット」が連日届き…28歳営業マンが絶句した「休日の連絡」の中身〉で紹介したA野さん(28歳、仮名=以下同)は、実家に住む父親が大病を患い入院したため東京から地元・名古屋の精密機器メーカー甲社に転職するも、上司から来る頻繁な「チャット」に悩まされていた。 彼の上司・C村課長は普段は販路拡大のため全国や諸外国を飛び回っているので、仕事が終わった後や休日にチャットを送ることが多々あった。おまけに会社は勤務時間外のチャット対応や個人面談には残業代を出してくれない。 「親父が退院したら甲社を辞めて東京に戻ろう」とまだ考えるようになったA野さんに、さらに追い打ちをかけるような出来事が……。引き続き事例をもとに、社会保険労務士の木村政美氏が解説する。
相次ぐ休日の連絡に、怒りが爆発!
8月上旬。A野さんが所属する営業課のB沼主任は2年前から地元大手の卸売会社である乙社にアプローチをかけていたが、ついに取引が成立。すでに自身の仕事が手一杯だったため、C村課長の指示でA野さんが乙社を担当することになったが、業務量が増えたことで残業も増え、A野さんの疲労度はますます加速した。 9月下旬の日曜日。C村課長から乙社への対応について個人面談を求められたA野さんは「今日は父が退院するため、病院まで迎えに行ったりと忙しいので面談はできません」と返答した。 するとC村課長から間髪入れずに「そのような事情であれば夜の7時からでどうですか?乙社への対応についてどうしても打ち合わせがしたいです」と返事がきた。 「打ち合わせだって?課長はいつも急ぎじゃないチャットや面談ばかり振ってくる。そんなの仕事の日にやればいいんだ!」 A野さんの怒りがとうとう爆発した。 「会社が休みなのにどうして仕事をしなければならないんですか?母親には『身体が弱く、もっと家のことをやってほしい』と毎日愚痴られています」 そして続けざまに 「どうしても今日面談が必要だとおっしゃるのなら応じますが、そのかわりその時間分の残業代をください!!!」 と打ち込んだ。C村課長からの返信はなかったので、A野さんは退職する覚悟を決めた。