植栽スペースに合わせて楽しもう「草丈で選ぶ うちにぴったり宿根草図鑑」より
秋は宿根草の植えどきです。『趣味の園芸』9月号の宿根草特集では、独特のセンスで宿根草と向き合う杉山 洋さんと真奈美さんが、初めてでも育てやすく、家庭で扱いやすい宿根草を紹介してくれました。一部を抜粋してお届けします。 おすすめの宿根草28種!
秋の宿根草売り場はお楽しみがいっぱい!
色濃く染まる秋の風情や生命力あふれる春のうきうき気分と、季節感を心に響かせてくれるのが宿根草の魅力です。この時期は秋にすぐ楽しめる花つき苗と、秋に植えることで根がしっかり育ち、来春以降に見事に咲く2タイプの苗が売り場にそろいます。花がなくてまだ小さい苗も、翌年そして年ごとに大株になるのが宿根草です。育ってからの姿を思い描いて選びましょう。 9月号の「草丈で選ぶ うちにぴったり宿根草図鑑」では、植えて2~3年後の株のサイズを3段階に分けて紹介しています。家の植栽スペースに合わせて、草丈の高いものから低いものまで組み合わせて楽しんでみませんか。
【草丈中:腰丈程度の宿根草】花壇の中ほどで主役にも!
トウテイラン(ベロニカ・オルナータ) 春に芽吹く銀葉がとても美しく、ブルーや白の穂咲きの花を咲かせるトラノオ(ベロニカ)の仲間。暑さ寒さにも非常に強く年々株が広がるので、宿根草の庭にぜひ植えてほしい品種。
【草丈高:腰高以上の宿根草】花壇後方で存在感抜群!
クジャクアスター 宿根アスターのなかで高性のものをクジャクアスターと呼ぶ。暑さ寒さに強く強健で、日当たりと水はけのよい場所なら土質を選ばず育つ。春から初夏に切り戻すと、秋に比較的低い位置で咲かせられる。
【草丈低:ふくらはぎ程度の宿根草】花壇の手前を可憐に彩る!
ゲラニウム 'レッド・ロビン' フウロソウ属の耐寒性宿根草で、春~初夏に小さなピンクの花を咲かせる。秋に気温が下がると切れ込みの入った葉が真っ赤に紅葉して美しく、グラウンドカバーに最適。強健でこぼれダネでもふえる。 9月号ではほかにも草丈別におすすめの宿根草を紹介しています。
教えてくれた人/杉山 洋(すぎやま・ひろし) 杉山真奈美(すぎやま・まなみ) 家業のシクラメン生産のかたわら、1991年に花苗や雑貨の販売店を神奈川県藤沢市に開店。シックな花色や個性的な品種など、全国の生産者を訪ねて苗を仕入れ、生産も手がけるユニークな植物が注目を集めている。宿根草の育った姿が見られるサンプルガーデンも人気。 Lucy Gray(@lucygray6565)・Instagram ●『趣味の園芸』2024年9月号 「草丈で選ぶ うちにぴったり宿根草図鑑」より