人生がうまくいく人がやっている「割り切る」習慣 「年を取ると不幸になる人たち」の共通点とは?
真面目な人や繊細な人ほど、人前に出ると緊張したり、アガってしまって、本来の実力を発揮できないことがあります。男女を問わず、こうした悩みを抱えている人はたくさんいると思います。 どうすれば緊張せずに、本来の自分でいられるのか? どうしたら焦らずに、本領を発揮できるのか? 精神科医の和田秀樹氏が、精神医学や心理学の視点から、新刊『仕事も対人関係も 落ち着けば、うまくいく』をもとに、3回にわたり解説します。
人生がうまくいく人に共通するのは、自分にとって重要なものと、どうでもいいものを明確に分けて、大事なものにエネルギーを全集中していることです。 別の視点で見るならば、「割り切る」ことによって、自分の行動スタイルを決めている……ということになります。 私たちの日常には、「大事そうに見えて、実はムダなもの」と、「ムダに見えて、本当は大事なもの」がたくさんあります。割り切る習慣を持つことは、曖昧な視界をクリアにして、物ごとの優先順位を明確化することにつながります。
■今は負けても、次に勝てばいい 仕事でミスをしたり、何かで失敗をすると、そこで歩みを止めてしてしまう人が少なくありませんが、うまくいく人は「今は負けても、次に勝てばいい」という発想をしています。 ミスや失敗を悔やむのではなく、「負けた後の一手が大事」と割り切ることによって、モチベーションを高めているのです。 「狸親父」と呼ばれた徳川家康は、決して戦いに優れた人ではありませんが、「どんな戦い方をするか?」よりも、「どう生き延びるか?」を優先的に考えることで、最後には天下を取っています。
どんなことでも失敗や負けは付きものですから、負けることを過剰に心配するのではなく、「負けた後にどうするか?」というソリューションを準備しておけば、次の戦いのチャンスが生まれます。 スキルに自信がなかったり、心配性な人ほど、「優秀な人だから、次の一手を考えられるのだろう」と思いがちですが、自分に自信が持てない人ほど、次の一手を事前に準備しておくことが大切です。ソリューションを用意しておけば、不安を感じるタスクに対しても、リラックスして向き合うことができます。