なぜ「ホンダの技術」真似されない? 他社が採用しない…独自技術「センタータンクレイアウト」とは? 今後は無くなるの?
ホンダのコンパクトカーや軽自動車に採用される「センタータンクレイアウト」とは
ホンダの独自技術となる「センタータンクレイアウト」は、「フィット」や「ヴェゼル」などのコンパクトカーです。 【画像】超カッコいい! これがホンダの「小さな高級車」です!(25枚) このセンタータンクレイアウトとは、どのような技術なのでしょうか。 また今後はどうなるのでしょうか。
「センタータンクレイアウトが変わるということか__。」 ホンダが2024年12月中旬、栃木県内の同社関連施設で実施した、「Honda e:HEV Biz&Tech ワークショップ」を取材して、ホンダが目指す新たな技術の方向性を知りました。 センタータンクレイアウトとは、コンパクトカー(グローバルでいうスモールカー)の世界に革新をもたらしたホンダ独自のパッケージで、「グローバル・スモールプラットフォーム」に用いられています。 車内スペースを最大に活用するために、クルマ全体のパッケージを抜本的に見直す中で、ガソリンタンクをフロントシート下部に配置する画期的な発想に辿り着いたもので、ホンダの特許技術となります。 2001年に初代「フィット」に採用され世に出て、さらに軽自動車ベストセラーの記録を塗り替えている「N-BOX」へと踏襲されました。 なお、2006年にホンダから技術供与を受けて三菱の軽自動車「i(アイ)」に搭載されていた実績があります。
そんなセンタータンクレイアウトのベースとなるのは、ホンダのクルマ造りの理念である「M・M思想」。 いまさら説明は不要かもしれませんが、M・M思想とは「人のためのスペースは最大に、メカニズムのためのスペースは最小に」を意味する、「マン・マキシマム/ メカ・ミニマム」を指します。 こうしたM・M思想が今、「100年に一度の自動車産業大変革期」を迎えて、さらなる進化を遂げようとしているのです。
今後「センタータンクレイアウト」は無くなる? どうなる?
Honda e:HEV Biz & Techワークショップでは、次世代e:HEV(イー・エイチイーブイ)に関する技術展示と、実車の試乗が用意されていました。 その中で、「ネクストジェネレーション スモールサイズ(次世代小型)e:HEV システム」の展示がありました。 エンジンは新開発の排気量1.5L直噴エンジン。 今後ますます厳しさを増すことが確実なグローバルでの環境規制に対応した全領域での理論空燃比を実現しています。 その1.5Lエンジンの上部には、小型化したパワーコントロールユニットを搭載しているのが特徴です。 さらに、新たなバッテリーパックを採用しています。