人生がうまくいく人がやっている「割り切る」習慣 「年を取ると不幸になる人たち」の共通点とは?
■不幸と感じたり幸せと感じたり… 人間は、自分が設定した参照点を下回ると、自分が不幸だと感じ、わずかでも上回ると幸せだと感じるものなのです。 私がたくさんの高齢者を診ていて感じるのは、年齢を重ねたら参照点を下げたほうが、幸せの基準が下がって、心が満たされるということです。 大金持ちだったり、異性にモテたり、出世街道を一直線に突っ走ってきたような人は、昔の自分と比較して、今の自分をみじめに感じてしまいます。
その一方で、昔はお金がなく、異性にも相手にされず、納得のいかない人生を送ってきた人は、高齢になって特別養護老人ホームに入っても、快適な部屋で過ごせることや、美味しい食事に感謝して、人生の最後に大きな喜びを感じることができます。 幸せの価値観は人それぞれですが、参照点を低くすれば、ささやかな出来事に幸せを感じ取ることができるのです。
和田 秀樹 :精神科医