サントリー次期社長は「創業家出身のプリンス」 新浪氏が「ノブ」と呼ぶ鳥井信宏氏に託した課題
2024年は600万ケース、早期の1000万ケース達成を目指すと意気込むが、今年1~6月の販売実績は250万ケース。3月から業務用を投入し販売数量を伸ばしているものの、まだ市場に定着したとは言えない。 スタンダードビールでは一度、苦杯をなめている。2015年に「サントリー ザ・モルツ」を発売したが、売り上げ不振などを理由に今年3月に製造を終了した。 昨年3月の東洋経済のインタビューで鳥井氏は、「スタンダードビールの売り方がわからないというのが正直なところ」と胸の内を語っていた。
強力な競合の中で苦戦を強いられているが、国内酒類トップを目指すならばそろそろ勝ち筋を見つける必要がある。鳥井氏の経営手腕はビール事業で最も試されることになりそうだ。
田口 遥 :東洋経済 記者