キャベツ“3倍”に高騰……スーパー「378円でも赤字」、茨城で“泥棒”続発 スルメイカも激減 背景に猛暑・海水温の変化?
■逮捕された兄「何が悪いんだ」
取材によると、事件当日、2トントラックで兄弟が畑に乗りつけました。うち1人が収穫後に残っていたキャベツを素手でもぎ取っていたところ、近くにいた畑の所有者の知人が見つけて110番通報。駆けつけた警察官がその場で逮捕したということです。 当時、畑には今後収穫する予定だったというキャベツがありました。警察の調べに対し、兄の周成青容疑者は『どうせ捨てるものをとって何が悪いんだ』と述べているとみられ、容疑を一部否認しています。
■被害農家語る…「強盗と同じ」
結城市でも被害が起きています。23日夜に畑を訪ねると、キャベツがなくなってしまっている一帯がありました。 窃盗被害に遭った農家 「840~850個が盗まれた形になっているとは思います。トラックで乗り入れた跡も確認できているので。(約850個は)大人数でないと持っていけない量だと思います。4~5人とか5~6人はいるのかなと思います」 先週、畑から約850個(45万円相当)のキャベツが盗まれたといいます。被害に遭った農家は「今年は(キャベツの値段が)異常に高い状態が続いているので。家に強盗に入るのと同じ。50、60万円のものをとっていくようなものなので」と憤ります。 現在、警察に被害届を出しているといいます。警察は畑のパトロールを強化するとともに、農家に防犯カメラの設置や見回りの強化を呼び掛けています。
■入荷数がどんどん減るスルメイカ
一方、海の幸にも異変が起きています。多くの魚介類が並ぶ東京・築地の鮮魚店「斎藤水産」を20日に取材しました。スルメイカの入荷数がどんどん減っているといいます。 斎藤水産・斎藤又雄さん 「今日はたったの2杯です」 新鮮なイカの刺し身が楽しめる、東京・新宿の神楽坂イカセンターでは21日、生きたスルメイカの入荷はありませんでした。運ばれていたのは別のイカ。店長は「これはアオリイカですね。千葉・館山から朝どれの」と言います。 スルメイカの刺し身はなかなか出せないといいます。そのため、今は主に冷凍のスルメイカを使い、イカリングなどの料理を提供。ただ、年々仕入れ値が上がっているということです。店長は「本当に高級魚に近い存在になっていると認識しています」と話します。