上杉謙信の武勇を称え、大正15年から続く謙信公祭。宝塚の元組長、謙信公役として参加できる幸せを噛みしめて
◆今もなおも多くの人に愛される武将 木々に囲まれた境内、綺麗に手入れをされた庭園、立派な本堂。 空気が澄んでいてとても気持ちのいい場所でした。 2023年に演じた上杉謙信の朗読劇では、林泉寺での虎千代の場面から始まります。 初めて訪れたのに、ずっと知っている場所のような気がして、幼少期の虎千代の台詞が頭を巡ります。 答え合わせのように、虎千代が過ごした林泉寺を歩きました。 本堂には、謙信公坐像が祀られていました。 ここにいらっしゃったんだと思うと、自然にお辞儀が深くなります。 お邪魔させていただきます。 ご挨拶と感謝を述べて手を合わせました。 途中、県外から来られたという方にお会いしました。 強い武将は今もなおも多くの人に愛されています。
◆今まで演じた誰よりも1番近いと感じる人物 本堂の横にある石段を上がったところに謙信公のお墓はありました。 ここもまたとても綺麗に手入れをされていて、大切に守ってこられたことがわかります。 謙信公の祖父・長尾能景公、父・長尾為景公や、越後を治めた大名家のお墓、川中島戦没者供養塔もありました。 林泉寺に眠る謙信公に手を合わせた瞬間、自分の中の何かが震えました。 自分の生まれ故郷、新潟人として幼い頃から親しみを持ってきた上杉謙信公。 今まで演じた誰よりも1番近いと感じる人物です。 その謙信公を演じさせていただく喜びと緊張とゾクゾクする感覚。 失敗は許されないという背筋の伸びる思い。 そして上越市の皆様が大切にされてきた100年続こうとしている大事なお祭りに参加させていただける有り難さ。 いろんな想いが巡り胸が熱くなりました。
◆越後のリュウ 上越の町のあちこちに謙信公は息づいていました。 地元の皆様の謙信公への想いをひしひしと感じ、出会う人出会う人がみんな笑顔で迎えてくださった事に「これは必ず成功させなければ!」という気持ちが一層強くなりました。 この日は雨予報だったのに、林泉寺に近付くにつれ青空が顔を出し始め、林泉寺に着いてからはこれ以上ないお天気に。 演じる事を許してくださったのかなと前向きに解釈しました。 宝物館にはゆかりの品々が展示されていました。 自らを生まれ変わりと信じ、あつく信仰していた毘沙門天の像や、「毘」「龍」の旗、直筆の書、甲冑、肖像画など。 「懸かり乱れ龍」(かかりみだれのりゅう)の旗から「越後の龍」と呼ばれていた謙信公。誰からも呼ばれたことはありませんが、謙信公、私も越後のリュウです。 どうぞお見知りおきください。 謙信公の肖像画を見ながら、私も髭をつけた方がいいかなと無意識に思っていた自分に驚きつつ、林泉寺を後に次の場所春日山へと向かいました。 次回『上杉謙信公ゆかりの地を訪ねて』は、 「川中島の合戦を再現する春日山城跡に立つ。そしてGACKTさんの美しさにおののく」のお話です。
越乃リュウ
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