読者から厚い支持を得る「LDK the Beauty」が行う、「LAB.360」での“検証”とは
生活者の“これが知りたかった”を重視した企画
ー情報の信頼度の他にも、『LDK the Beauty』のコンテンツを作るうえで、大切にしていることがあれば教えてください。 井上: 読者目線を大切にしています。一般的にはコンテンツの読み手をイメージされると思いますが、弊社では“読者目線=生活者のリアルな本音”だと捉えています。 “あれが欲しい”と思っても、実際に商品を選んで購入するまでに必要な情報が、Web上にある情報だけでは足りないなと思っていて。 たとえば、メーカーさんやインフルエンサーさん、代理店さんなどは、立場によって話す内容や目指すべき方向が違うので、生活者のリアルな本音が抜け落ちているなと。 ビジュアル的に美しく紹介されている商品は、購買意欲を高めてはくれますが、実際に自分で使ってみると「シミや毛穴が隠れると謳っていたのに、効果がわからなかった」といったこともありますよね。 そのため、弊社ではリアルに生活している人たちの本音を意識して検証するようにしています。 ーお話の通り、雑誌を拝見していると「蓋がベタつく」「力を入れて押さないといけないので使いにくい」などのリアルな評価がとても印象的でした。 井上: やはり巷に広がっている情報は、いいことばかり書いてありますよね。メーカー側からすれば、“いかにして買ってもらうか”はもちろん大事なことなんですが、生活者が本当に気になるのは使いやすさやコスパなども含めた製品の実力なので、“これ知りたかったんだよね”という情報を深掘りしていく作業をしています。 ー 生活者の本音は、どのように探っているのでしょうか。 井上: 自分自身が感じた違和感も取り入れますし、InstagramやXで情報収集することもあります。また、編集部員が必ず市場調査を行っていて、検証する商品を購入する前にいろいろなお店を見て回るんです。 今どんな商品が売られているのかをチェックしたり、買い物に来ている人の行動や会話からヒントを得たりして、そこから企画が生まれることもあります。 お店ごとに客層や置かれている商品の傾向が異なるので、そういったところも見ながら、生活者の本音を考えています。