「陸上人生で初…なんだコレ」青学大・原晋監督“じつは異常事態だった”3区、失速の原因は? それでも箱根駅伝で負けない異様さ…TV解説者の“発言”
「1区とか、3区とか! もっと楽にできる場面があったけど……」 芦ノ湖で2年連続となる往路優勝のインタビューを受けながら、青学大の原晋監督はそう正直な胸中を吐露した。 【現地の写真】「なんだコレ」青学大3区にアクシデントがあった…その様子。「わ、若い…箱根初優勝“10年前の原晋監督”」&仲間が若林にハグの嵐…“TVに映らない”ゴール後の様子。Number撮影の“オフカット”と合わせて一気に見る 終わってみれば、2位中大に1分47秒差をつける圧勝劇だった。だが、それでも駅伝には目に見えない「流れ」がある。その意味で指揮官の胸中は、傍から見ている以上に苦しいものだったのかもしれない。
1区「10位」より…3区の“誤算”
年始の風物詩である101回目の箱根駅伝は、中大・吉居駿恭(3年)の目の覚めるような飛び出しで幕を開けた。1区終了時点で後続に1分30秒以上の差をつける独走での区間賞は、決して前評判の高くなかった中大に良い流れをもたらした。 一方の青学大は1区の宇田川瞬矢(3年)が1分44秒差の10位と出遅れたものの、1区が総じてスローペースになった上、戦前に「3強」と目された駒大、国学院大のライバルと僅差で繋げたこの時点では、原監督が苦言を呈するほどの焦りはなかったはずだ。 その理由は、実績と前評判だけで見れば、青学大の2区以降の平地区間での選手層は明らかに他校を上回っていたからだ。2区・黒田朝日(3年)、3区・鶴川正也(4年)、4区・太田蒼生(4年)といずれも区間新記録を狙えるようなエース級を配していた。 その想定通り2区の黒田はこれまでの区間記録を更新する1時間5分台の驚異的な走りで、2分近かった首位・中大との差を49秒まで詰めてみせた。 続く3区に登場した鶴川は、今季これまで出雲・全日本で連続区間賞。抜群の勝負強さを見せており、すでに過去の箱根路で快走を見せていた黒田や太田に加え、まさに青学大の“切り札”としての出陣だった。先頭を走る中大の本間颯(2年)も1万mで27分台を持つ実力者とはいえ、まだ2年生。この区間で鶴川が首位を捉える可能性も十分にあった。 ところが、ここで誤算が起こる。 「10kmまでは想定よりは少し遅かったんですけど、それでもいいペースで走っていたんです。でも、なんか後半10kmで伸びが無かったというか」
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