錦織圭「決勝進出できるとは…」 相手棄権で6年ぶりツアーV王手「情熱まだある」<男子テニス>
中国銀行・香港・テニスオープン
男子テニスの中国銀行・香港・テニスオープン(中国/香港、ハード、ATP250)は4日、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランク106位の錦織圭と同50位のシャン・ジュンチェン(中国)のシングルス準決勝が行われたが、錦織から4-3の時点でシャンが棄権し、錦織は思わぬ形でツアー大会で約6年ぶりの決勝進出を果たすとともに、6年ぶり13度目のツアー制覇に王手をかけた。錦織は試合後「決勝に進出できるとは思っていませんでした」とコメントしたものの「情熱はまだあります」とも語った。 【錦織圭vsミュレール 決勝 1ポイント速報】 35歳で元世界ランク4位の錦織は昨年3月に負傷から復帰を果たすと、11月のHPPオープン(フィンランド/ヘルシンキ、室内ハード、ATPチャレンジャー)で約1年5ヵ月ぶりに公式戦でタイトルを獲得し、2024年シーズンを締めくくった。 そして、2025年シーズンの開幕戦として今大会に出場した錦織は、1回戦で世界ランク56位のD・シャポバロフ(カナダ)、2回戦で第3シードのK・ハチャノフ、準々決勝で同49位のC・ノリー(イギリス)を下し準決勝に駒を進めた。 この日の準決勝では19歳のシャンと顔を合わせたが、シャンが第1セット第7ゲーム終了時点で体調不良により途中棄権を選択。この時点で錦織の決勝進出が決まった。 錦織がツアー大会で決勝に進出するのは、優勝を飾った2019年1月のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)以来、約6年ぶりとなった。 錦織は試合後、オンコートインタビューに応じ心境を語った。 「今年の初めに決勝に進出できるとは思っていませんでしたが、調子は良いです。彼(シャン)の調子が良くなかったのは残念ですが、それでもかなり良いプレーをしていました。何と言えばいいか分かりませんが、全豪オープンまでに彼が回復してくれることを願っています」 「情熱はまだあります。特に試合をすることへのモチベーションと情熱は今でも高いです。昨年は試合にあまり出られませんでした。ここ2年近く怪我のせいでプレーできなかったので、ツアーに戻ってこれて嬉しいですし、明日決勝に出場できるのは僕にとって良い贈り物です。なのでベストを尽くします」 錦織はツアー大会13度目のタイトル獲得を目指し、決勝で世界ランク67位のA・ミュレール(フランス)と対戦する。ミュレールは準決勝で同62位のJ・ムナル(スペイン)を下しての勝ち上がり。
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