1,000戸の大規模マンションなら年間1億2千万円を運用も…「管理組合」にとって大打撃となる痛い出費【マンション管理の専門家が解説】
マンション投資において、長期的に安定した家賃収入を得ていくためには建物管理が非常に重要です。建物管理を担うのはマンションの管理組合ですが、その資金をどのように使われているのかご存じでしょうか? 本記事では、片岡忠朗氏の著書『買った後に絶対後悔しない! 金持ちマンション購入術』(ごきげんビジネス出版)より、マンション購入における管理組合からの支払い用途について解説します。 都道府県「3LDKマンション家賃」ランキング…<小売物価統計調査(動向編)(2021年平均)>
管理組合は多くの資金を動かしていく会社
マンションの規模によって金額は異なりますが、管理組合は多くの資金を動かす会社と似ています。 たとえば100戸あるマンションで、毎月1万円の管理費が徴収されているとすると、毎月合計100万円、年間で1,200万円もの管理費が徴収され、運用されていくことになります。その10倍の1,000戸あるような大規模マンションであれば、年間1億2千万円もの資金を動かすことになるのです。 管理活動において、管理組合でこれらの資金がどのようなことで使われていくのかを知り、的確な内容で、適正な金額で運用していくことが求められます。ここでは、代表的な管理組合からの資金の支払い用途を3つあげてみます。 1.管理委託費 建物の管理を委託する管理会社への委託費用です。 マンションによって契約内容は異なってきますが、管理組合の会計などの事務管理業務、日常清掃や点検をする管理員業務、清掃業者による定期清掃業務、消防設備や排水管、エレベーターなどの設備保守点検業務など幅広い業務を実施する内容となっていることが多いです。 そして、管理組合の管理費から毎月支払いが発生する項目の中で、もっとも高額となることが多い費用となります。 2.電気・インターネット利用料 各住戸などの専有部分ではないエントランスや廊下、エレベーター、敷地内の外灯など共用部分にかかる電気代や、近年のマンションでは各住戸のインターネット利用料も管理組合の管理費より支払われていることが多くなってきています。 管理組合の毎月の管理費から支出される費用としては、大きなウェイトを占めている費用です。 3.建物の補修・修繕 毎月発生するわけではありませんが、突発的に予期せぬ建物の補修や修繕が発生します。 建物の設備の補修や修繕には、数十万円から数百万円と高額な費用が必要になることも多く、発生すると管理組合にとっては大きな打撃を受ける手痛い出費となることもあります。 片岡 史朗 マンションLIFEコンサルタント ※本記事は『買った後に絶対後悔しない! 金持ちマンション購入術』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
片岡 忠朗