外国人客が「無銭宿泊」 SNSで大きな反響… 「〝旅館の意識〟高く情報発信していく」オーナーの意外な心境【長野・高山村】
高山村の旅館で外国人客が宿泊代を払わず、帰ってしまうトラブルがありました。 旅館の悲痛な叫びがSNSで大きな話題になりましたがオーナーの心境は少し意外なものでした。 ■記者 「こちらが今回のトラブルのあった旅館になります。オーナーはこのトラブルをきっかけに旅館のあり方、インバウンドへの発信の仕方、ここに一石を投じようとしています」 高山村の旅館「松川館」。ある設備で人気です。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「こちらがサウナ、ポルックスサウナというサウナになります」 宿泊客の6割ほどがこの緑に囲まれたサウナが目当てだそうです。ここでトラブルが起きたのは今月初め。2泊3日で予約していた外国人客2人が2日目から宿に戻って来ませんでした。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「どこかで事故が起きてしまい、それこそ大変なことになっていないかということで。本当にそれをずっと切に思っていたんですね」 心配になり警察にも相談しました。しかし、判明した事実はなんと「無銭宿泊」。 6万円近くの被害となり、8部屋の小さな旅館には大打撃。 スタッフが悲痛な思いをSNSにあげました。 「助けてください…連泊をしていた外国人のお客様が未払いで勝手に帰ってしまいました」 すると… ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「半日たって見てみたら(表示回数)1000万。もう3時間すると1500万」 この大反響に、全国の同業者から100通以上のメッセージが届きました。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「大半は応援の、頑張ってくださいって応援の内容なんですけど」 トラブルを防ごうと、チェックイン方法を変え、今後は宿泊代を後払いから事前払いにするつもりです。今はある思いを持っています。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「インバウンドをお迎えする旅館さんに対して、(対応方法を)周知できたっていうのはすごい良かったかなと思って」 涌井さんは食事や温泉、おもてなしなどを含めたサービスにお金を払ってもらうのが旅館だと考えています。ただ、今回の外国人客はサウナや食事はつかない素泊まりプランでした。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「これ(今回のトラブル)って自分たちの期待値に合わなかったパターンかなと思ってですね。それでお金を払わずに帰っちゃったと」 日本の観光業には外国人観光客は欠かせません。 ■松川館オーナー・涌井貞朋さん 「ホテルさんと旅館は別物だ。日本の伝統産業、伝統文化なんだってことで、旅館っていうのはもうちょっと意識を高くこれから持って、インバウンドの誘客に情報を発信していかなくちゃいけないなと」 今回のトラブルがそのもてなしと対応方法を多くの人が考えるきっかけになればと考えています。