「もうクタクタ、膝はプルプル」それでも釣りはやめられない! 雄大な自然に挑む釣りジャーニー
あらゆる釣りに精通するテンリュウの舟木雄一さん、彼のライフワークとも言えるのが渓流釣りだ。今回は南アルプスの源流に挑んだ釣行記をお届け。人里離れた源流でしか味わえない独特の世界観がここにはある。 【画像】「すごい大自然だ…」釣り人以外にも目指す者は多い、南アルプスの源流風景
釣り人以外にも南アルプスを目指す者は多い
今回の行先は南アルプスの向こう側。僕らが住む長野県側から、山梨県側の野呂川へ釣りに行こうという考えだ。プロカメラマンのM氏をお誘いして同行してもらった。この方は、冬の北アルプスを登り詰めスキーなどの撮影を行う猛者だ。目的地は、かなりの山奥となり携帯電話の電波も届かない。何かトラブルがあった場合を考えると、最低でも2人での行動が最善と言えるだろう。2019年の台風19号の影響で、大規模な崩落の為に道路が寸断され、一時は立ち入り不可となっていたが、今のところ長野県側のルートが復旧している。以前にスタッフMと訪れのは、この台風が来る少し前の6月だった。 夜も明けきらない早朝に、バスが発着する駐車場に集合する。すでに駐車場は100台以上が停まっていた。9割以上は登山が目的の方で、前日から入山してしいる方が大半だろう。券売機でチケットを買って、30人程が乗れるバスで峠まで連れていってくれる。この日は先行で30名ほどが列んでおり、自分たちの後ろには100名ほどが列んでいた。運良く第一便のバスに乗車できて、5時30分に出発。南アルプスの雄大な景色を堪能していると、運転手が気を利かせて景勝地となる場所をスピードを落としながら説明してくれる。 この日の前日まで、T.J.A.Rと呼ばれるアルプスを縦断する鉄人レースが行われていた。南アルプスもレースの舞台であり、その険しさはバスに乗っていただけでも充分味わえる。
途中に見えるイワナの魚影はパス、雄大な自然を突き進む
ここから徒歩で林道を歩き、野呂川の本流を目指す。降りたバス停では標高が1900mほどで、盛夏であっても朝は涼しい。以前、6月末に来たときは寒いくらいだった記憶がある。 ここのところ雨が少なく川は渇水している様だが、さて…魚の活性はいかがなものか? 以前に来たときよりも、だいぶ荒れたようで、ところどころで崩落が目立つ。車が通っていた橋も、今は通れないようにロープで塞がれていた。ガレ場を慎重に下り、谷の底まで下りていくと堰堤の淵にイワナが浮いているのが見える。