井上尚弥が12・14両国で2年ぶりの国内防衛戦…相手はKO率79%の不気味な世界6位のタイ人ディパエン
プロボクシングWBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(28、大橋)が12月14日に東京の両国国技館でIBF同級6位アラン・ディパエン(30、タイ)と防衛戦を行うことが明らかになった。IBFが公式サイトで発表したもの。井上が国内で試合を行うのは2019年11月のさいたまスーパーアリーナでWBSSの決勝戦として現WBC世界同級王者のノニト・ドネア(フィリピン)と語り草となる名勝負を戦って以来となる。井上は年末に、そのドネアか、WBO世界同級王者のジョンリール・カシメロ(フィリピン)との統一戦を熱望していたが、ドネアがWBC世界同級暫定王者のレイマート・ガバリョ(フィリピン)、カシメロはWBO世界同級1位のポール・バトラー(英国)との指名試合を義務づけられたため、国内での防衛戦に照準を切り替えていた。大橋ジムからの正式発表はまだだが、これまでに井上は「年内になんらかの形で試合をしたい。日本でやりたい」との心境を明かしていた。
名勝負ドネア戦以来の国内リングでの雄姿
ついにモンスターが日本のリングに帰ってくる。ここまで2戦は、新型コロナ禍で、海外選手を招聘できない状況と、海外マーケットに井上を売り出したいトップランク社の意向もあり、2020年10月のジェイソン・モロニー戦、2021年6月のマイケル・ダスマリナス戦とラスベガスで防衛戦を行っていた。だが、新型コロナ感染の拡大が落ち着いたことによる規制の緩和もあり、今回、あの日本中に感動を呼んだドネア戦以来、約2年ぶりに国内での防衛戦が実現することになった。 ドネア、カシメロという2人のターゲットが指名試合というボクシング界のプロモーションの”鉄則”にがんじがらめにされ、待望の統一戦は、次戦以降に持ち越しとなったが、井上自身は「焦りはない」と語り、むしろ日本のファンに雄姿を見せることができることにモチベーションを高めている。 「やっぱり日本でやりたいです。日本ならあれ(ドネア戦)から2年ぶりですかね。(新型コロナの感染拡大が落ち着き)有観客でやれそうな雰囲気はありますよね。日本でやるならお客が入る形でやりたいです。いろいろな制限、人数制限もあるでしょうし1万人の会場なら5000人ぐらいになりますしチケット争いもすごくなるのでは、と思います」 以前のインタビューでこう答えていた。