【UFC】朝倉海のもとにまたもドーピング検査員「やっと帰ってご飯食べられると思ったらきた」。米国、タイに続き、日本でも抜き打ち検査
2024年12月7日(日本時間8日)の『UFC 310』(米国ラスベガス・Tモバイルアリーナ)で、UFC世界フライ級王者・アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル・ATT)に挑戦する朝倉海(日本/JTT)のもとに11月7日夜、再びUFCアンチ・ドーピング・プログラム(UFC ADP)のサンプル採取要員が抜き打ち検査に来たことを明かした。 8月のタイ合宿中にも抜き打ち検査があったことを報告していた朝倉だが、3カ月後の日本で再度ドーピングテストとあって、SNSでは、泣き笑いの絵文字とともに、「朝プロ練してボクシングしてYouTube2本撮影してテレビの取材受けてCM撮影してまたYouTube撮影してPowerMax90分漕いでやっと帰ってご飯食べられると思ったらドーピング検査きた」と投稿している。 UFC ADPのプール入りしてから、すでに3回はドーピングチェックを行っている朝倉は尿だけでなく、血液も採取されているが、あらためてWADA基準のドラッグテストの厳格さが明らかになった形だ。 もし尿をしたばかりで、新たに水分を取って採取しても濃度が基準に達しないとやり直しのため、採取するだけで時間がかかることもあるサンプル採取。この日も晩御飯前の抜き打ち検査とあって、ファイターにとっても、決して簡単ではないドーピングチェックだ。 2024年からUFCは独自のUFCアンチ・ドーピング・ポリシー(UFC ADP)を起ち上げ、UFCと新たに契約したドラッグ・フリー・スポーツ・インターナショナル(DFSI)、またはその契約関連会社のいずれかによる無通知でのサンプル採取を行っている。 DFSIは世界中に5千人以上の採取要員を擁しており、USADA体制のプログラムよりもグローバルに網羅するという。抜き打ちサンプル採取は365日、1日24時間、週7日いつでも行われており、日曜・祝日問わず、サンプルを採取。新プログラムでは、DFSIはあくまで検体採取者であり、違反を裁く権限はないとされている。 採取された検体は、米国ユタ州ソルトレイクシティにある世界アンチ・ドーピング機関(WADA)公認のスポーツ医学・研究検査機関「SMRTL」で分析され、EPO、テストステロン、ヒト成長ホルモンなどの禁止物質をスクリーニング。 制裁決定を含むUFC ADPの管理は、コンバット・スポーツ・アンチドーピング(CSAD)と、その会長でありFBIで20年以上の勤務経歴を持つジョージ・ピロ(ノーギ柔術マスターズ世界王者)が、科学アドバイザーであるダニエル・アイクナー博士の技術的支援を受け、出場停止や居場所不定などのプログラム違反の裁定を含め、同プログラムにおけるすべての決定権を保持している。UFCは、ドーピングに関する結果管理や制裁の決定は行ず、第三者機関に委ねていることになる。