【食品卸業界2023】厳しいコスト環境に対応し効率化が加速へ 求められる価値訴求戦略
食品卸業界は足元ではコロナ禍による市場の変化や国際情勢の変動に伴う急激なコストアップ、中長期的には人口減少や地方の過疎化の進行など、対応すべき課題が山積みだ。いよいよ来年に迫った「2024年問題」ではドライバー不足による食品物流の破綻も危惧され、従来の延長線上の事業戦略では乗り切れない局面を迎えている。昨年、未曽有の規模に広がった食品値上げは今年も継続が必至だが、物価上昇による実質所得の減少で厳しい消費の冷え込みも想定される。そうした中で食品卸業界は価格だけに頼らない価値訴求型の戦略と併行し、厳しいコスト環境に対応した効率化の追求が一層求められる環境になるだろう。大手各社が取り組むデジタル活用型の需要創造や異業種連携のイノベーション開発、業界連携による物流合理化や商慣習の是正といった動きが一気に進みそうだ。
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日本食糧新聞社