逃げれば単回収率200%超え、砂の王者は坂井瑠星騎手 東大HCが“ダートに強い騎手”をデータで調査
戸崎騎手、松山騎手は先行できるかがカギ
<ダート中長距離戦(マイルを含む)に強い騎手> 坂井瑠星【39-23-19-124】勝率19.0%/連対率30.2%/複勝率39.5%/単回収率86% ルメール【36-23-15-57】勝率27.5%/連対率45.0%/複勝率56.5%/単回収率81% 松山弘平【33-25-21-139】勝率15.1%/連対率26.6%/複勝率36.2%/単回収率77% 戸崎圭太【31-26-26-106】勝率16.4%/連対率30.2%/複勝率43.9%/単回収率49% 次にダート中長距離戦(マイルを含む)について。調査対象は1500m以上のダート戦だ。 トップは短距離と同じく坂井瑠星騎手。こちらも逃げた際の信頼度が高く、【11-3-1-12】で勝率40.7%、単回収率236%、複回収率132%と妙味も十分。逃げの坂井瑠星騎手は距離を問わず買いである。調教師別成績では大久保龍志調教師とのコンビが狙い目。【7-0-2-6】で勝率46.7%、単勝回収率196%。勝利を挙げた馬はすべて3~4歳の牡馬であり、引き続き要注目である。一方、師弟関係にある矢作芳人調教師とのコンビでは【7-5-2-24】で勝率18.4%、単回収率45%。やや過剰人気であることは覚えておきたい。 2位はC.ルメール騎手。短距離部門2位の川田騎手と入れ替わる形となった。外枠、特に8枠での信頼度が高く【7-3-1-4】で勝率46.7%、単回収率150%。一方、1枠では【1-2-2-9】で勝率7.1%、単回収率15%と、勝ちきれない。競馬場別では、東京【21-13-9-25】勝率30.9%、京都【3-2-0-2】勝率42.9%、新潟【1-1-0-2】勝率25.0%で、この3場の単回収率が90%超と狙い目となっている。やはり東京の大箱コースで安定感が光る。東京では距離短縮だと【9-4-1-10】で勝率37.5%、単回収率133%と、より好成績だ。一方数字を落としているのが、札幌【2-2-0-7】単回収率38%、阪神【2-1-2-6】単回収率38%の2場。ルメール騎手に逆らうなら内枠に入った場合やこの2場に出走した際だろう。 3位は松山弘平騎手。短距離よりもやや妙味がアップしている。実績のほとんどが逃げ、先行馬に集中しているのが特徴。差し、追込馬では【1-5-9-87】で勝率1.0%、単回収率2%と苦戦が続いており、後方からの馬に騎乗する際は大きな割引が必要だ。一方、前目につけられた場合の成績は一級品。逃げ、先行では【31-20-12-51】で勝率27.2%、単回収率142%、複回収率124%をマークしている。とにかく先行できそうな時に狙っていきたい。これに関連して、ポジションを取りやすい距離延長の馬では【12-6-7-43】で勝率17.6%、単回収率105%と黒字域だ。 4位は戸崎圭太騎手。こちらは短距離に比べて単回収率を大きく落としている。松山騎手と同様、前目につけられそうな時が狙い目で、逃げ、先行馬では【29-16-14-33】勝率31.5%、単回収率97%とプラス域に迫る。対して、差し、追込では【2-10-12-73】で勝率2.1%、単勝回収率4%である点は注意したい。前走逃げた馬では【6-3-1-6】複勝率62.5%、複回収率105%と優秀な値を記録しているように、テンが速く前目のポジションを取りやすい馬を狙いたい。 ライタープロフィール 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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