久保建英の今季をスペイン人記者がデータ分析「最もデュエルに勝っているのは注目。パス成功数は改善点」
久保建英はラ・リーガのバレンシア戦で今季2度目の得点を記録してマッチMVPに輝き、調子を取り戻してきていることを証明した。それでもチームは第8節終了現在14位と困難な状況に直面している。 【画像】久保建英のレアル・ソシエダ基本布陣ほか 欧州サッカー注目16クラブの今季フォーメーション 今回は、スペイン紙「アス」およびラジオ局「カデナ・セル」でレアル・ソシエダの番記者を務めるロベルト・ラマホ氏に、苦境を脱するために久保の果たすべき役割を指摘してもらった。 【リーダー的存在になろうとしている】 久保建英はすでにレアル・ソシエダでリーダー格の選手になっている。ピッチでのパフォーマンスに加えてメディア的な側面からも、彼が真のスターであると私たちはすでに理解している。 その一方で、チームが正しい方向に進むために、彼がロッカールーム内でも重要な役割を果たしていることを、私たちはこれまで理解できていなかった。 今季開幕後の困難な状況下で、またもや躓いてしまったラ・リーガ第6節のバジャドリード戦(0-0)後の彼の発言から、その一面を見出すことができた。 「僕が重要な存在かどうかはわからないが、試合後に(みんなに)話しにいくのは、この悪い瞬間から抜け出すためにチームを引っ張りたいからだ。自分が一番重要かはわからないけど、最も意欲的な選手のひとりであるのは間違いない」 久保のこのような意思表明は、とても興味深い。シーズン開幕から凡庸な結果しか残せていない危機的状況にあるチームのなかで、彼がリーダー的存在であろうとしているのは、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)にとって非常にありがたいことだ。 リーグ戦序盤のさまざまなスタッツがチームトップである点は、ラ・レアルの成績不振が彼に起因していないことを示している。もし、ほかの選手たちも昨季のようなパフォーマンスを発揮し、久保のように貢献できていれば、今とは違う状況になっていたはずだ。 久保はラ・レアル加入後、初めて厳しい事態に直面しているが、その姿勢は変わっていない。起用されるポジションに関係なく、自分が得意とする "足元のボールに魔法をかける" プレーをやり続けているし、今後も続けてくれるはずだ。それがほかの選手との違いを生み出している。久保がベストパフォーマンスを発揮できれば、ラ・レアルは大きな恩恵を受けることができるだろう。