今の時期も油断大敵の<エアコンによる冷え>。自分で温度調節できない場所ではどう身を守る?有効な対策を中医学専門家が解説
◆足首を冷やさない服装が、胃腸とメンタルを守ります 無自覚に体を冷やしすぎて、胃腸だけでなく体全体の冷えから、メンタル不調を招いてしまっている人もいます。 胃腸は、冷たい食べ物や飲み物など、体の内側に取り入れるものの影響で冷える可能性が高いのですが、体の外側の服装は全身を冷やす大きな原因になります。 今、メンタルの不調を自覚しているなら、冷やさない服装も意識してみましょう。 冷やさない服装の第一条件は、薄着をしないこと。さらに、上半身よりも下半身を意識して温かくすることが大切です。 特に見逃されがちなのが足首の露出。せっかくダウンジャケットを着ているのに、足首は露出しているという人が、男女を問わず多く見られます。 「首・手首・足首の“3首”を冷やさないように」という話を聞いたことがあるでしょうか。これは、特に中医学が提唱しているものではありません。 ただ、この3首には太い血管が走っていて、さらに経絡(けいらく)という、気や血(けつ)が流れる通路も走っています。 そのため3首が冷えると、冷たくなった血液などが体を巡ることになり、全身が冷えてしまうというのは事実です。 つまり、“3首”をあたためることが、冷やさない服装の重要なポイント。 上半身をモコモコの厚着にしても、裏起毛のパンツをはいていても、生足や短い靴下で足首が露出していたら、どんどん冷えてしまいます。
◆靴下の重ねばきも注意 ちなみに、冷え性対策として、靴下を重ねばきしている方も注意が必要です。 重ねばき自体は悪くありませんが、足首を圧迫して血流が悪くなるとさらに冷えを招きます。ぎちぎちにきつくなっていないか確認しましょう。 そもそも重ねばきをしなければならないほど常に冷えているのなら、専門家に相談してもいいでしょう。 自分でできることとしては、体をあたためて血の巡りを促してくれる、にら、玉ねぎ、鮭などを摂るようにしてください。 ※本稿は、『胃腸をあたためると心の不調が消える: 心も体も自然と元気になる食事と暮らし』(Gakken)の一部を再編集したものです。
櫻井大典
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