「“所有ではなく共有”の考えが浸透」3年で3.5倍に成長、レンタルドレス好調の背景とは?
20代から30代にかけて訪れる“結婚式ラッシュ”。招待されるのは嬉しいけれど、ご祝儀やドレスなどで出費がかさみます。しかも、会場には“いつものメンバー”が揃いがちで、毎回同じドレスで出かけることに抵抗も…。そんな悩みに対する解決策の一つとして、今、利用者が増えているのが、フォーマルドレスのレンタルサービスです。コロナ禍も明け、人と集まる機会も増える中、利用者の意識がどのように変化しているのか、レンタル利用時に気を付けたほうがいいこと、服装のマナーなど、お祝いの席に備えて知っておきたい情報を集めました。 【写真】キュートなドレスが勢ぞろい『ディズニー ウエディングドレスコレクション』
■レンタルドレス利用者のマインドは「費用や時間を節約したい」
今回お話を伺ったのは、パーティードレス・スーツのレンタルサービス「ハレカリ」を展開する青山商事株式会社の谷本つくしさん。同社は2016年からレンタル事業に参入し、2021年に同サービスを始動。売上は3年で3.5倍に成長したといいます。レンタルサービスの好調の背景には、どのような理由があるのでしょうか。 「今はコスパやタイパを意識する方が多いので、費用やドレス選びにかける時間を節約したいという需要があるのだと思います」(谷本さん/以下同) コロナ渦以降、結婚式の形も多様化。式や二次会を行わない人も増えています。財政難や物価高の影響もあり、若い世代を中心に合理性を重視する層が増えているようです。 「着用頻度とそれに対する支出を考えた時に、できるだけ安く便利な方法で済ませられることをメリットと感じる人が多いのではないでしょうか。買うとクローゼットの中で場所を取られますし、いざ着ようと思った時に似合わなくなったり好みが変わったりすることも起きてきます。今は、あまりモノを持たない、自分に必要なものだけを持つという感覚に変わっているように思います」 SDGsの観点からも、レンタル事業は高評価。参入する企業も増え、利用者の選択肢は広がっています。モノが手元に残らないことも含め、コンパクトな暮らしに合ったメリットが多いことが、好調の理由のようです。